こんにちは、ぽんずです
今回はボタンインコのカラーについて。巷で言われているカラーは実はすごくアバウトな分け方をされていたりします。今回は原種のボタンインコ4種類の見分け方、交雑種との違い、カラーについても詳しく語っていきます(/・ω・)/
こちらに掲載している画像は、多くの方にご協力を頂き、写真を拝借して掲載しています。
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・海外のサイトを見たり、鳥友さんに聞いたりいろいろ情報を集めて、現時点で私が知っていることについてまとめています。
・素人飼い主の、個人の見解なのでふわっとした情報も多いです。すみません
・遺伝子情報や因子による羽への作用についてはわからないため書いておりません
・書かれている情報には間違いもあるかと思いますので、気づかれたら教えて頂けると助かります
・以上をご理解いただいた上でお読みください
ボタンインコの「原種」とは?
各原種のイラストを描いて解説してみました
※画像のイラストは首から下は適当なので参考程度に見てください。
ボタンインコと一括りに言っても、実は4種類存在しており
・ボタンインコ(英名:Nyasa Lovebird)
・キエリクロボタンインコ(英名:Masked lovebird)
・ルリコシボタンインコ(英名:Fischer’s lovebird)
・クロボタンインコ(英名:Black-cheeked lovebird)
がいます。その他生息地、性格、飼い方についてなどの詳しい説明はこちらに詳しく解説しましたので、あわせてどうぞ
ボタンインコのカラーについて
さて、本題です。ボタンインコのカラーについて解説していきます
原種が「ノーマル」になります
各種のボタンインコに色変わりは存在しますが○○ボタンインコじゃないと出ないカラーはなさそう(少なくとも日本ではないと思う)なので共通で発現すると見ていいと思っています
・風切羽 黒
・爪 白
・クチバシ 赤
ダーク因子(dark)
ダーク因子が入ることで、羽色が濃くなります
ノーマルより全体の羽色が濃くなりますので少しくすんだような色味になり、風切羽と爪が黒くなります。
ダークグリーン(dark green)
ノーマルのボタンインコにダーク因子が1つだとダークグリーン になります
写真1枚目がダークグリーン。写真2枚目は右からノーマル、オリーブ、ダークグリーンです(写真はすべてルリコシボタンインコ)
ダークグリーンはノーマルと並べてみないとわらからないですよね。羽色にダーク因子が入ることでノーマルより羽色が少し濃くなります
・風切羽 黒
・爪 黒
・クチバシ 赤
オリーブ(olive)
ノーマルにダーク因子2つだとオリーブになります
写真は右からノーマル、オリーブ(ルリコシボタンインコ)
ノーマルと比較してもわかるくらい色が違いますね
オリーブはノーマルよりさらに暗く色が濃くなるので、背中の羽色が茶色がかった深緑のような色味になるようです
ブルー因子(blue)
blueとは、黄色(因子)を抜くことだそうで、それでノーマルから黄色が抜けて羽が青くなります
エリ部分も黄色が消えて白になる。クチバシもピンクになります
風切羽は黒になります。爪は黒くなります
ブルー(blue)
)
ボタンインコのブルーは、野生下でも発現している個体が目撃されたことがあるそうです
ブルー因子によってよく見かけるブルーボタンインコになります。
・風切羽 黒
・爪 黒
・クチバシ ピンク
コバルトブルー(cobalt blue)
ブルー因子にダーク因子1つでコバルトブルーになります
ブルーボタンインコよりブルーの色が濃くなります。
風切羽は黒、背中の羽はブルーより濃い青。 お腹の色は濃いブルーです
・風切羽 黒
・爪 黒
・クチバシ ピンク
モーブ(mauve)
ブルー因子にダーク因子2つでモーブになります
モーブはほとんどブルーが抜けて、背中の羽色は灰色がかった黒、お腹の色もグレーになります
クチバシのピンクがなかったら、モノクロ写真みたいですね
・風切羽 黒
・爪 黒
・クチバシ ピンク
バイオレット因子(violet)
バイオレット因子とダーク因子1つでバイオレットになります
バイオレット(violet)
コバルトブルーと似ていますが背中の羽色は濃いブルー(群青色のような)です。お腹の色がバイオレットで、コバルトブルーとははっきり違う色をしています
コバルトブルーとはお腹の色で見分けがつくかと思います
バイオレット因子は1つでもSFバイオレットになりますが(※ダーク因子が必要)、2つ入っている子はダフルファクター(DFバイオレット)となります
DFだともっと色が濃く発色するため、シングルと見比べると違いがわかるかと。
SF、DFについてはブリードするなら必要な情報ですが普通に飼育する分にはあまり関係ありません
・風切羽 黒
・爪 黒
・クチバシ ピンク
パステル因子(pastel) 「ライム」(Lime )
パステル因子とは色素を減退させる因子だそうで、パステルが入ると色が薄くなります
パステルというのは遺伝子の「ライム」(Lime )を指すそうです(パステルというワードがカラーを呼ぶ独自の名称ということですね、ややこしい)
ここではパステルと呼称することにします
よく言われるヤマブキボタン(パステルグリーン)はこちらになります
パステルグリーンもパステルイノグリーンも、背中の羽の色が少しまだらになりますが、パイドとは別物。
ちなみに日本にほとんどパステル系のパイドはいないと思うので、どれもパイドではないと思います
Q.パステルが入ったノーマルやブルーとの見分け方は?
決定的な違いは、「パステル因子が入ることで風切羽が白く」なります
(正確には白ではなくシナモンだったりグレーだったりするのかもしれません。写真からでは判断が難しいため、わかりやすく白とここでは言います)
なので風切羽が白っぽければ、パステルが入っているという認識でいいと思います
パステルグリーン(ヤマブキボタン)pastel green
パステル因子が入ることで、ダーク因子とは反対に色が薄くなります
ノーマルより全体的に色が明るく、風切羽が白くなります。
ノーマルより明るいのでそれでも見分けがつきますが、風切羽を見ればすぐにパステル因子が入ってるとわかるでしょう
羽色がまだらになるのでパイド因子が入ってると勘違いされるかもしれませんが、パイドは入っていません
・風切羽 白
・爪 白
・クチバシ 赤
パステルブルー(シロボタンインコ)pastel blue
)
パステルブルーはブルーにパステルが入って羽色が全体的に薄くなります
背中の羽の色がグレーがかった白に(こちらもパイドのようになっていてもパイド因子は入っていません)、お腹の色が薄い水色になります。頭の黒も少し茶色がかった色になります
・風切羽 白
・爪 黒
・クチバシ ピンク
パステルバイオレット(pastel violet)
バイオレットの色味にパステル因子が入るので全体的に色が薄くなっています
奥のボタンインコにはイノ因子が入っているので更に色が白くなり、背中の羽色が薄いグレーになっています
・風切羽 白
・爪 グレー
・クチバシ ピンク
その他の「パステル系」
残念ながら写真が用意できませんでした
パステル因子が入っているため全体の羽色が少し薄く発現します
「パステルコバルトブルー」
「パステルモーブ」
「パステルダークグリーン」
「パステルオリーブ」
パステル因子とダーク因子と両方持っている場合、両方とも発現します
ダーク因子が入るのでパステルグリーンよりも色が暗くなります。風切羽も白からシナモンのような少しくすんだ色になる(と思います)
・風切羽 白(おそらく。情報が少なくて未確認)
・爪 黒(おそらく)
・クチバシ ピンク
NSLイノ( non sex linked ino )pastelイノ
パステルと同じく色を薄くする因子ですが、パステルとまた別の因子のようです
イノとはアルビノ(albino)のino を指します。イノ因子を持つ子はみんな赤目になります
本来の意味のイノは上記の意味になりますが、ボタンインコの「イノ」は少し意味が違うらしく、コザクラなど他の鳥の性染色体劣性遺伝のイノとは別なのでNSLイノ(non sex linked ino)と呼んでいるそうです
NSLイノが2つ揃わないと赤目にならないそうです。
パステル系で通常「パステル」と呼ばれるカラーよりも色が薄く黒目の子は、おそらくNSLイノ因子が1つ入ってると思われます
(ボタンインコのカラー一覧のポスターには「パステルブルー ライトフォーム」と書いてありますね)
パステルとイノが発現するとパステルより更に色が薄くなるそうです
「パステルイノ」という名称が存在するようですが、遺伝子のどれを指しているのかわからず(そのままpastel ino なのかLimeなのかNSLイノが入るのか??はたまたダイリュート?)それについての具体的な説明は回避します
(遺伝に詳しい方お2人と文献を探して考えてみたけど、情報が錯綜して答えが出ませんでした)
パステルブルー ライトフォーム(パステルブルー NSLイノシングルファクター)
パステルブルーよりNSLイノが入るので更に色が薄くなっています
背中の色が白みがかった水色というかグレーのような色なのが特徴です
キエリとルリコシの交雑ではないかと思いますが(腰に瑠璃色が入ってるので)、頭の黒い部分が薄くなって明るい茶色になっています
・風切羽 白
・爪 黒
・クチバシ ピンク
パステルイノグリーン(pastelino green)
ルチノーと色合いが似ていますが赤目ではないのでパステルイノグリーン
パステルグリーンより色味が更に明るくなります
背中の羽の色がパイド(斑点)のようになっていますがパイドではありません
・風切羽 白
・爪 白
・クチバシ ピンク
ダイリュートブルーイノスプリット(dilute blue ino split)
ダイリュート(dilute)もイノ(NSLlino)も色を薄める、ボタンインコの場合は白くする、という意味なのですが、出るカラーが「白くなる」なので見た目からの遺伝子情報の判別は難しいようです
スプリット(split)は2個揃えば発現する劣性遺伝子を1個持っていることを指すそうです(あまりカラー情報に直接かかってくるワードではないですね)
背中の羽色がほとんど白く出ている個体をそう呼んでいる気がします。以前私が見かけた子も、背中の色がほぼ白でした
お腹の色はパステル系と同じように少し薄くなった程度の色味だと思います
・風切羽 白
・爪 白
・クチバシ ピンク
その他のNSLイノ、ダイリュート
NSL(パステル)イノコバルトブルー
NSL(パステル)イノバイオレット
NSL(パステル)イノモーブ
ダイリュートイノコバルトブルー
ダイリュートイノバイオレット
…私が知っているのはこのくらいで、グリーン系カラーでもいるのかもしれませんが未確認です
アルビノ(albino)
赤目の個体をアルビノと呼びます
ルチノー、クレミノ(cream ino )もイノ因子を持つので赤目になります
アルビノは身体の色素が抜けてメラニン色素を持たない個体をいいます(アルビノは人にもいろんな動物にも存在するそうです)
色素を持たないので足やクチバシはピンクになります
・風切羽 白
・爪 白(ピンク)
・クチバシ ピンク
ルチノー(lutino)
ルチノーはinoが入っていて黒い色素が抜けたのがルチノー。そのため目は茶色~赤になります。黒目の子はパステルイノと書いたけど、ダークアイクリアと言うのかもしれない…(ちょっとよくわからない)
身体の色は顔の周りが赤、身体の色が黄色になります
見た目からどの種類のボタンインコかを特定するのは難しいかも、しれない…(交雑してたらますますわからない)
・風切羽 黄色がかった白
・爪 白
・クチバシ 赤
パイド(pied)
パイドとは、色を抜く因子だそうで、鳥種によってその出方が違うようです
ボタンインコの場合は背中の羽がまだら模様になります。
日本ではあまり見かけないので見かけたらレアだと思います
不思議なことにパイドの部分がカラーがはっきり出ている個体はお腹が白くなるそうです。
(下の写真参照)
お腹に色がある個体はパイドの模様がぼんやりしているそうです
パステルモーブパイド(pastel mauve pied)
(右はクロボタンインコのオリーブスレイティ)
バイオレットパイド(violet pied)
コパルトブルーパイド(cobalt blue pied)
その他のパイド
他のどのカラーでもパイドは出ると思うので
ノーマルパイド
オリーブパイド
ブルーパイド
パステルグリーンパイド
などいると思います。ボタンインコのポスターにも掲載されていますので、気になる方は見てみてください(またはMasked lovebird pied などで画像検索。 Masked lovebird はキエリクロの英名)
パーブル(par blue)
ここから紹介するカラー(パーブル、セーブル)は日本にほとんどいないカラーです
海外で作出されているので日本には輸入で入ってくるのみかな、と思います(たぶん)。参考程度にご覧ください
パーブルとは、par blue(黄色を抜くが、少し残す)ことを指すようです
なのでブルーボタンインコとは違い、エリ部分に黄色が残り、背中の羽色も青に少し黄色の入った…緑がかった青、のような色になるようです。クチバシの色も黄色が入るので赤になるのでしょうね
ここにおそらくオパーリンが入ると、下の画像の「パーブルセーブル」の子のようなイエローフェイスになる(と思います)。オパーリンとは首から上の色の境目をなくし、黄色くする…のだと思います(あやふや)
セーブル(sable)
セーブルとは、頭部からのみメラミン色素を弱める因子。
ブルーの遺伝とあわせると頭の色は真っ白になる。パーブルの遺伝とあわせると、頭部はクリーム色~明るい黄色になる
ブルー、パーブルの遺伝子を持たない場合は薄めのオレンジレッドになる
セーブルという色が発生した歴史に、頭全体(後頭部含む)を綺麗な赤を求められた時があり、その時にキエリクロにルリコシを交雑させることで、より赤い色を顔~頭にかけて出そうとしたようです。その際に生まれた色がセーブルと名付けられたと。
交雑種から生まれた色なので、本当はそれを咎めるべきでしたが(ショーバードとして品評会に出すにあたり、ハイブリットによる品種は忌避すべきという考えはあったようです)、それをしなかったために広がった、、、そうです
オパーリンと似ているけど違う因子なので別ものだそうです
セーブルが入ると頭部が綺麗なオレンジや赤、白になります(一緒に入るカラー因子で変化する)。パーブルにセーブルが入ると綺麗な頭の色になりますね
(綺麗だけど個人的には出自を知っていると複雑な気持ちになる品種だと思いました)
調べるにあたり参考にしたサイトのURLを貼っておきます
雪ちゃんは「セーブル」で販売されていたそうですが、おそらくセーブルモーブとかなんじゃないかなぁ…と思います
ハーフサイダー(halfsider)
ハーフサイダーは、受精卵の中で胚が2つに分かれ、左右で別の遺伝子を持って生まれてくる個体を指します。非常に珍しく、昆虫だと「雌雄モザイク」と言われたりする個体もハーフサイダーです。いろんな動物に発現します
ハーフサイダーが生まれる確率は1万分の1と言われています
鳥類ではどうもボタンインコに多い印象があります。「halfsider」で画像検索するといろんなhalfsiderの動物が見られますよ
色の分かれ方にはいくつか種類があるようで
愛鳥は身体のみ左右で色が分かれているタイプになります
ハーフサイダーは生殖機能を持たないと言われていますので、繁殖は不可能と言われています(卵も産むし精子もあるけど、それが結びつくことはないということのようです)
…と思ってたんですが。
海外のサイトには繁殖できると書いてありました
どうやら繁殖できるみたいです
短命という話もありますが、病院で聞いたら「そんなことはないと思う」とのことでした
長生きしますように…ほんとに。ずっとそれだけを願っております
ヤエザクラインコ 2021.12.19追加
ずっと紹介しようと思って忘れていました。ごめんなさい
コザクラインコとボタンインコのハイブリット(交雑種)。ハイブリット個体は生殖機能を持たないと言われています
ちなみに野生でもボタンインコとコザクラインコの生息地が近いところでは、交雑種が生まれてしまうと聞いたことがあります
一番見かけるのはコザクラインコのノーマルのような色の子かと思います
本当はいろんなカラーの子が生まれるようなのですが、あまり情報がないのでわからないというのが現状です。写真ではコザクラのシーグリーンや他の色の子も見たことがあります
ボタンインコの血が入っているのでアイリングがあります
ヤエザクラインコがお店に出回ることは少ないです。たまに見かける程度
ボタンインコの「原種」の色変わりの見分け方
ボタンインコは4種類いますので、色変わりもそれぞれに存在することになります
色変わりからどのボタンインコの種類かの見分け方について解説していきます
まず、原種の顔の色の分布は色変わりでもかわりません。
例にブルーボタンインコを挙げていきます
※こちらのイラストも首から下は適当です。参考程度にご覧ください
●(ニャサ)ボタンインコ ブルー
ブルーボタンの画像があまり見つからず。どうやらほほにうっすらグレーが入る模様
●キエリクロボタンインコ ブルー
頭の黒はかわらず。黄色のエリ部分が白くなる
●ルリコシボタンインコ ブルー
顔のオレンジ部分が色が抜けて白くなる。後頭部はグレー、腰の瑠璃色は変わらず
●クロボタンインコ ブルー
ほほの黒が濃いのは変わらず。後頭部はグレー。白が入るのは狭い前掛け部分のみ
ボタンインコの交雑種の見分け方は?
ボタンインコの交雑種の見分け方は、上の4種類の見分け方がわかっていればある程度はどの種類が混じっているのか特定は可能です
色の範囲がそれぞれ違うので、その色の範囲の出方から推測することができます
たとえばあんずさんの場合。
結論から言ってしまうと、「クロボタンインコ」と「キエリクロボタンインコ」の交雑種と考えられます
写真一枚目
まず、顔のグレーが濃いのが目の下あたりが濃いめに入っている、これはクロボタンインコの特徴です。
次に頭の後頭部が全部薄いグレーです。キエリクロならば首のあたりにかならず白が入りますので、これはクロボタンの特徴とわかります
写真2枚目
前掛け部分が2段に分かれており、写真にわかりにくいですが左右にうっすらグレーが入っています。
これはなぜだろうとずっと不思議でしたが、おそらくクロボタンの前掛け部分は狭いので、上部分がクロボタンの前掛け部分、下部分の範囲がキエリクロの前掛けの範囲ではないかと推測しました
写真3枚目
最後に、腰の色が瑠璃色ではなくグレーに抜けているので、ルリコシの遺伝子は入ってないと推測します。
ルリコシが入っている場合は腰の色が瑠璃色になる個体が多いのか、なるのかまではわかりませんが、あんずさんの場合は関係ないと思います
そんなわけで、クロボタンインコとキエリクロボタンインコの交雑種であると思われます
ニャサとの交雑は恐らくですが(日本に存在し)ないと思うので、大体3種類のうち2つ、または3種類が交雑している可能性が考えられます
次にこちらは鳥友さんちのブルーボタンインコ
)
ぱっと見るとキエリクロに見えますが、
①おでこに白い部分があること
②後頭部はうっすらグレー
③腰の色が綺麗な瑠璃色
キエリクロだけではないのがわかります。キエリならばおでこが白くならない、腰に瑠璃色が入らない、後頭部が薄いグレーにはなりません
キエリクロと他のボタンの交雑種なことがわかります
さて、どのボタンインコとの交雑かわかりますか?
私は最初キエリ、クロ、ルリコシ全部入ってると思いましたが。
よくよく見るとクロボタンの特徴であるチークの黒が濃くありません。後頭部のグレーもうっすらで濃くない
なのでクロボタンは除外。
とすると、ルリコシとキエリの交雑種だと考えます
2つを合わせると…
・おでこがうっすら白く、後頭部が薄いグレー、腰の部分が瑠璃色。
になると思います
というわけでおそらくキエリとルリコシの交雑種でしょう…(大変だった…)
ちなみに、ルリコシとキエリクロの交雑の場合はエリ部分(前掛け部分)にオレンジが入るのでそれだけでわかるかと。
画像は比較にキエリとルリコシとその交雑種を並べてみました
うちの子はどれとどれの交雑かな?と考える際の参考になりましたら幸いです
★小話 お店でのカラー名は実は適当?
★お店でのカラー名は実は適当?
ノーマルと販売されていたけど、本当の品種はダークグリーンだったりオリーブだったり、ブルーボタンインコでもパステルブルーやコバルトブルーなどあるのにまとめて「ブルー」で販売されていたり、ありますよね。これはボタンインコに限らずいろんな鳥種で見られるものです。
もっとひどいと「カラー:不明」とか…
なぜこういったことが起きるのでしょうか?
鳥さん、特に小型の鳥さんのカラーの色変種はとても多く、ブリーダー側もショップ側も、羽色のことやカラー因子の遺伝子についてしっかり理解していないと、このカラーは○○、と特定することができません
ちなみに、羽色については、本来親鳥の遺伝子情報から判断するので見た目からでは正確なカラーを特定することはできないと言われています。
見た目からなんとなく「この色に近いからこの品種では」と言うことはできますが、品種を正確に特定するには親鳥の遺伝情報が必要になります
しかし、ショップではショップやスタッフさんに色変種の知識がない 、ブリーダーさんが卸す際にカラーの情報を伝えなかったり(または知らないため言えない)すると、適当なカラー名で販売されることがあります。
実際パステルグリーンなのに、「ブルー」と書かれて売られているボタンインコを見たことがあります(泣)表記の直し忘れなのかもしれませんが、そこすら直してもらえないのかと悲しくなりました…
ショップの店員さんに知識がない場合「ブルー系」とか書かれて販売されたり、ノーマルより羽色が明るい品種についてはまとめて「ヤマブキボタン」と括られて販売されたりしています
パステルグリーン、パステルイノグリーン、ルチノーという品種がまとめて「ヤマブキ」として販売されている可能性があります
同様にブルー系のコバルトブルーやバイオレット、パステルブルーもまとめて「ブルーボタンインコ」として販売されていたりします
「うちの子のカラーって、●●で売られてたけど違う気がする、今まで気にしてなかったけど、実はなんていうカラーなのか気になる」と思った場合
自分で調べるしかありません…!それでも親鳥の遺伝情報がわからないので正確なカラーとはいえないと思いますが、近いものなら調べればわかると思いますので是非調べてみてください
反対に、しっかりカラー名を書いて販売しているショップやブリーダーさんは、きちんとした知識があるお店と判断することができます。そう言ったお店からお迎えすると、後に困ったことがあってもしっかり相談に乗ってくれると思います
オススメ書籍の紹介
ラブバードの種類やカラー因子について細かく記載がある書籍、グッズのご紹介をしていきます
カラー因子は現在も新しい情報が出てきているほど情報の移り変わりが激しく、すべてを掲載するのは難しい上情報が少し古い部分もあるかもしれませんが、情報をまとめている「書籍」は少ないので是非参考にされるとよいです。
ザ・ラブバード
電子書籍でしかありませんが、ラブバードについて詳しく知りたいならこの一冊!
ボタンインコ、コザクラインコについて詳しく解説されているし、何より「羽色の遺伝」の章では羽の断面図のイラストと、羽色の見え方のしくみについての解説が細かく掲載されています
遺伝のしくみについても掲載されているので、遺伝について知りたい方は是非読まれるといいですよ
ボタンインコカラー一覧 ポスター
こちらはリビングに貼ってますが毎日眺めても飽きないくらい(笑)、綺麗だし情報が詰まってるのでオススメです。
掲載されているカラーは一部ですが、ボタンインコの種類ごとに品種が掲載されているのでわかりやすく他のボタンインコとの比較もしやすいです
英語とそのほかの言語でカラー名について書かれていますので非常に便利です
ちなみにA4サイズもあるみたいです
コンパニオンバード 15号
ラブバード特集が20Pくらいに渡り書いてあります。
カラーの話もそうだし、発情抑制(ちょっと情報が古い部分もあるけど未だに通用する部分も)、かかりやすい病気など情報満載なので、古本屋さんで見かけたら買ってみてください
コンパニオンバード 11号
こちらにはボタンインコのカラー情報がまとられており、イラストによってそれぞれのボタンインコのノーマルの見分け方、ブルーボタンや色変わりの色の違いなどが掲載されています。今回記事を書くにあたり参考にしております(ここに掲載した書籍、ポスター全部だけど…)
こちらも古本で見かけたら買いです!
まとめ
ボタンインコについて、なんとかまとめたくて頑張ってみました
ノーマルの見分け方は概ねこちらで合っていると思います。ブルーも同様に。
それ以外の色変わりのボタンインコの解説についてはわからないなりに頑張って書いてみましたが、おそらくあまり合っていないので、気になる方はご自分で検索して調べてみてください(カラー名と写真は合ってるはず!)
日本のサイトではあまり解説がないため海外のサイトを翻訳しながら読む形になります。
今はwebの自動翻訳もだいぶ精度が高いので、ある程度はそちらで読むことができます(本当にいい時代!)
カラーの話は遺伝の話が絡んでくるのでいろいろ難しく、シングルファクター(SF)、ダブルファクター(DF)とか入ってきてよくわかりません(;´∀`)羽の構造にカラー因子が作用することで色が変わるのはわかったんですけど、、、、すごく詳しいわけではないので遺伝子座とか情報とか交配する情報などはわかりませんのでご容赦を
ボタンインコのカラー図鑑としてご覧いただければ幸いです
カラーついてまとめてみましたが間違っている部分もあるかもしれません。
その場合は教えていただけますと非常に助かります。修正いたします
私も勉強中の身ですので教えていただけると有難いです
最後にたくさんお写真を提供していただいた鳥友さんたちみんなに謝辞を。ありがとうございました!