こんにちは、ぽんずです
今回はラブバードの発情について!お悩みの方もとても多い問題だと思います。発情のしぐさ、ラブバードのオスメスの見分け方、発情抑制についてなど、いろいろ解説していきます
いろんなラブバードの飼い主さんから聞いた話を総合して書いています。皆様、いろいろ教えてくださって本当にありがとうございます。これから飼う方への参考になりましたら幸いです
あと今回はラブバードの飼い主さんたちからたくさんお写真をお借りいたしました。本当にありがとうございます。感謝申し上げます
こちらに掲載しているラブバードの写真は、飼い主様から許可を頂いて掲載しているものです。無断転載などはしないようお願いいたします
2024.3.30 追記 鳥さんの発情についての本が発売になりました!
なんと、鳥さんの発情について詳しく書かれた本が発売になりました!横浜小鳥の病院の海老沢先生が執筆した本です
知りたいことが全部書いてあります!!かなり詳しく丁寧に書かれていますので、ラブバに限らず全ての鳥さんの飼い主さんに是非読んでもらいたい一冊です
かわいいイラストとやさしい語り口で読みやすいですよ
発情抑制についても、以前なら「鳥さんにストレスを与える」、「人に発情するなら関わる時間を減らす」など、鳥さんのQOL(クオリティオブライフ→生活の質)を重視していない方法がとられてきましたが、今はそれも情報が新しくなっています
新しい飼い方への情報のアップデートという意味でもオススメの一冊になっています
ラブバードの発情について
発情っていつくらいから始まる?
大体生後半年~のようです。早いと3ヵ月からもありますがそれは早熟だと思います(汗
遅いと1歳すぎてからもありますし、その個体によりますね
どんなしぐさをするの?
オスのしぐさ
・吐き戻しをする
・指や頭、ふわふわした布などにおしりをこすりつけてマスターベーション(スリスリと呼んでいます)をする
・スリスリの後に液体(精液)が出る
(指などでスリスリされると液体がついていることがあります)
・スリスリをするために柔らかい布などを探しまわる
・攻撃的になる、イライラしている、興奮しやすくなる
メスのしぐさ
・巣材にするために紙や木などをちぎって腰にさす
・ケージに巣材(ちぎった紙など)を持ち帰る
・狭いところに入りたがる(巣にする場所を探している)
・ケージにこもりがち(普段でもあまりケージから出たがらなかったりするようです)
・尾羽を直角にあげて羽を広げて飛行機のようなポーズをとる(飛行機やブーンなんて言われます)
・飛行機ポーズの際におしりの穴がかなり見えるようです
あんずさんはオスですがおしりの穴が見えるのはスリスリした直後くらいですね
・スリスリする(スリスリは男女ともにやります、よく驚かれますがオスメス両方やります)
・発情して卵を作ろうと身体がなってくると、たくさんごはんと水を飲むそうです
それに伴い体重が増えます(一気に5gとか増えるのかなぁ…未確認)
たくさん食べて水を飲むのでためフンと水分の多いフン(というかおしっこ)をするようになります
・卵ができるとお腹がぽっこり膨れます
・ケージ下にうずくまります
・卵を産みます
共通のしぐさ
プププ…と首を振ったり頭をかく動作をしたり、なんか不思議な動きをします(下に動画があります)
この動きはオスメス共にやるようです
メスでも吐き戻しをするケースももしかしたらあるかもしれません
オスでも飛行機ポーズをする個体もいるようですが尾羽が直角までは上がらないのではないかと推測しています(あんずさんはやらないので未確認)
発情している様子の実際の画像
※かなり生々しい話をしますので苦手な方はご注意ください。
こういう話がなかなか見つからなくて困ったことがありますので、しっかり書くことでこれからの方の参考になればと思っています
オスの様子
怒ってる(興奮している)時にも我が家はやりますが、発情しぐさです。他にもご機嫌な時にしたりもします。
プププダンスとか呼んでますが発情の際の動きです↓
動画の中に手に向かって行ったり来たりしている様子がありますが、これは「乗っていい?スリスリ(交尾)していい?」と確認するような動作だと思います。
この動作は他の鳥種のオスの鳥さんでも見られますね。
他の鳥さんに足をかけるようなしぐさがあったら、それは発情のしぐさです
プププダンスから指に乗ってきて下のスリスリに続きます。ダンスせずにそのままスリスリもあります
スリスリしている様子です。これは人の指だったり手だったり頭だったり、ティッシュだったりそのほかフワフワした布にしたりします。あとはケージの止まり木でもやります
おしりを指にこすりつけています↓
スリスリから達すると「ピーン!」と足を伸ばしてじっと固まります。この時お尻周りの羽がぶわっと広がって肛門が丸見えになります。しばらくすると徐々に羽が戻っていって肛門も見えなくなっていきます
スリスリ→ピーン したあとは指などしたところに液体(精液)がついていることがあります
(生々しい話をすみません…)下の写真がピーンとしているところです。おちりの穴が全開で見えています
メスの様子
オス同様プププ…とダンスした後に興奮していると飛行機ポーズと言われる、羽を広げて尾羽をあげて交尾体勢をとります(MAMEさんに許可いただきツイートお借りしました、ありがとうございます!)
今年春先の動画になります。
— 🍀MAME🍀 (@MAME75016246) September 11, 2020
プップップッと鳴きながら
旋回していました😅 pic.twitter.com/cXxICVYuvS
飛行機ポーズの時は尾羽が直角にあがるようです
この時、発情が最盛期になると肛門が全開で見えるようになるようです
これは鳥の交尾が体内に精巣、卵巣がある関係で、総排泄口をこすり合わせて交尾するためこうなるのだと思います
どうやら飛行機ポーズをとったから卵を産むわけではないようで、おしりの穴が全開に見えて、お腹のあたりがブヨブヨしてきたら卵を産むそうです
おしりの穴が全開に見えてくるのは卵をつくるために骨盤が開くことで肛門周りの羽が薄くなるからではと推測します。
お腹がブヨブヨするのも骨盤が開いて卵の元を作ろうとしているからでしょう
おしりの穴が全開に見えていなければ、まだ抑制は可能だけど、おしりの穴が全開になってくると難しくなるようです
縄張りにも厳しくなり、狭いところを探して入りたがるようになります(巣にする場所を探している)
予めふさいでおいて入らないようにするなどの対策が必要です
入ってしまうと出すのは容易ではなく、かなり大変のようです。とても攻撃的になるようです
(鳥さんからしたら「ここはあたちの巣にする場所なの!ここから出ていかないしむしろあなたはあたちの巣への侵入者ね!」と思うのでしょうね(;^ω^)
紙をちぎって巣(この場合はケージ)に持ち帰り、巣を作ります。
ここまでいくと大抵は産んでしまうと思うので、こうなる前に対策が必要になります
(ただし個体差がありますのでどの段階まで行くと産んでしまうのかは飼い主さん自身で把握する必要があるかと思います…)
そのほか多くの方からラブバ女子の発情しぐさの動画やお写真をたくさんいただきましたので(皆さま本当にありがとうございます!)、よければこちらも参考に見てみてください
ツイートからリプ欄を覗いてみてくださいね。ツイッターをしていなくてもご覧になれます
女子(メス)にはカルシウムが大事!
メスは卵を産むので、カルシウムが大事!
普通に生活する分にはペレットにカルシウムが含まれていますので他にボレー粉などをあげる必要はないようです
ですが、発情が強まり卵ができたかも…となると、とにかくしっかりした卵を作るためにたくさんのカルシウムを必要とします。カルシウムが足りないと軟卵になってしまうおそれもあります
必要な場合には自分で摂取しに行くので、放鳥時に食べられるようにお皿に乗せて置いておくのがオススメです。
ケージの中や餌入れに入れると普通に食べてしまって、今度は摂りすぎになってしまう可能性があります
ボレー粉は硬いので胃の負担になってしまうそうです。
あげるならカトルボーン(イカの骨)か、粉末タイプのカトルボーンがオススメです
オスとメスの見分け方は?
上記に書いたものプラス
・メスの方がおしゃべりします(ラブバは珍しくオスはあまりおしゃべりしないようです)
短い単語(自分の名前など)をおしゃべりするようです
・メスのがドライ
(飼い主が出かけようが帰ってこようが 別に? という反応みたいです
オスだと吐き戻しをくれたりけっこう熱烈歓迎です。うちだけかな?笑)
・ボタンインコの場合、メスのが体重が重く大きい個体が多い(ぽんず調べ)
オスは~45gくらいの個体が多いのにメスは~50、60g(!)なんていう個体もいるようです
逆に体重が軽めのメスもいます(43gとか)
卵ができるともっと体重が増えるので60g以上になることも…
(※その子の骨格から判断した適正体重が50、60gだったりするという話で肥満個体ではありません)
・オスは紙切りがうまくない個体が多い(上手な子もいるようです)
・オスのが骨盤が小さいのでシュッとしている(比較対象がいないとわかりにくいかも)
・飛行機ポーズをしたときに総排泄口が目立ってくるならメス
ラブバードはオスメス共に同じ発情行動をすることもあり(スリスリ、吐き戻し、飛行機ポーズなど)、判別しにくいと言われています。上記のを複合的に見て判断されるとよいかと思います
よく言われる見分け方ってホント?
頭が平たいのがメスとか、骨盤が小さいからオスとかいいますが、、、
頭の形で見分けるのはほぼ不可能だと思います。
個体差が大きいですし、それで見分けられるなら今書いてきた記事自体いらなくなる気が(笑)
オスだと思ったらメスだった!とかそういうのもなくなるはずです
ちなみに、以前行った病院で「頭が平たいからメスですね!」って言われたことありますがうちの子オスですし(;´∀`)ですからまったく意味がありません
骨盤に関しては比較対象がいるならわかるかもしれませんが、まず初めて飼う人に見分けるのは難しいと思います
あとメスでも骨盤が狭い子もいますので骨盤からの判断は非常に難しいです
獣医師さんならもしかしたらわかるかな?レベルだと思います
なのでよく言われる見分け方はウソ…とは言わないけど判断法としてはあまり参考にならないかも。
その方法でわかるならみんな困ってないですし。
上記に書いた行動やしぐさから複合的に判断するのがオススメです
雌雄検査がオススメ
もし判断つかないようならば病院で「雌雄検査」をしてもらうのをオススメします
大体5000円~1万円でできるようです(病院によります)
性別の判定はなるべく早めにわかっている方がいいと思っていて、特にメスだった場合に発情は生殖器系の病気を引き起こす可能性があるので知っておいた方がいいと思います(個人の意見です)
卵を産まないからオスだと思ってたら、実はメスだったと病気になってから気づくケースもあります
ほかにレントゲンを撮ることでも精巣卵巣が写りますので性別が判断できます。
バードドッグを受けるとか、そういう機会に確認するのも手なのかなぁと思います
病院の健康診断で、血液検査とレントゲンをお願いしたときに、レントゲンに
精巣が映ってて感動しました(笑)先生にもオスと視覚的に確認できてよかった!と言いました
他にも骨格に異常がないかとか確認できますので、レントゲンができる病院が近くにある場合には一度お願いしてみるのもいいですよ
発情させないようにするにはどうしたら?
抑制はなんのためにするの?
まず、発情抑制はなんのためにするのかと言いますと。
女子の場合
まず、鳥さんは避妊の手術ができないため発情すると卵を産んでしまいます
鳥さんは人や無機物をペアの相手に見立てて、発情がピークに達すると卵を作ってしまうんです
卵を産むことは身体にとても負担がかかります
「発情→産卵過多」が一番の問題で、産卵過多により卵詰まり等の問題を発生させる確率を上げてしまいます
産卵過多とは年中発情して産んでしまっている個体のことを指します
本来の発情期は年2回、自然では過ごしやすい気温で餌も豊富にある春と秋が発情シーズンにあたります(これは鳥種により違いますが、ラブバードは春と秋と言われています)
産卵過多の状態になってしまうと年中産んでしまったり、カルシウムが足りなくなり低カルシウム血症を引き起こす、卵づまりを起こすおそれ、他の臓器への負担、特に肝臓への負担が大きく肝臓が悪くなってしまう可能性もあるそうです
発情が強くなるとストレスで毛引きを引き起こしたりもあるようです
他に、発情がきつくなるとパーソナリティ(性格)が変わってしまいます。
とにかく縄張りにうるさくなり、ケージから出てこなくなったり狭いところに入って出てこなくなったりします。他の鳥や人に対して攻撃的になります
発情で気が立ってるんですよね。攻撃的すぎて人が近づけない鳥さんになってしまったりもあります
ではそれはどうやって対処したらいいのかと言いますと、発情を抑制して発情していない状態にする必要があります。
発情で気が立っているので攻撃的になっていますので、抑制して落ち着かせる必要があるわけですね
穏やかに平和に、本当のその子らしく過ごせるためにも発情抑制が必要です
発情状態がずっと続くと、生殖器系の病気になってしまい短命になる可能性があるということになります…他に卵づまりの可能性もあがりますね
しかし女子は生殖器系の病気にならなければ男子より長生きという話もあるようです
ラブバード女子の代表的な生殖器系の病気
卵塞症(卵づまり)
※卵詰まりは圧迫による卵管壊死&卵管破裂と直腸閉塞の原因となり、命にかかわることも
・卵を無事に産むためには卵に殻を無事にまとわせるためにカルシウムが必要ですが、卵の中身は蛋白質(と脂肪)です。
卵を産むたびに蛋白質が雌鳥の体から持っていかれます。
卵管蓄卵材症
(卵管内に卵の材料が蓄積し、卵管が膨張した状態)
卵管内に溜まった卵材が腹腔内に漏れると、卵材性腹膜炎を起こします。
腹膜炎から更に腫瘍につながることが多いです
腹壁ヘルニア
腹膜の筋肉が断裂、または弛緩してしまって、体外に臓器が脱出した状態
総排泄口の脱肛
脱肛してしまった場合、病院にて治療できますが一刻も早い処置が大事です
そのほか
卵管・卵巣の炎症等の異常
卵管腫瘍、卵巣腫瘍、低カルシウム血症
………などがあります(参考:コンパニオンバードの病気百科)
ラブバードのオスの発情抑制、対策について
インコのオスに関しては、セキセイインコは精巣腫瘍になる症例が多いそうです
(もともとセキセイさんは鳥種的に腫瘍がよく見られる、なる子が多いと言われているようです。これは精巣腫瘍に限らずです)
ですのでセキセイインコに関しては発情抑制がとても重要になってくると思います
(病院で相談してみてください)
それ以外の鳥さんに関しては、今のところ精巣腫瘍の症例が少ないのであまり心配ないのかなぁ、というのが現在の私の見解です
オスの生殖器系の病気についてかなりネットで調べましたが出てきませんでした。「love bird testicular tumor(精巣腫瘍)」でも検索しましたが海外の文献も出てきませんでした。
精巣腫瘍で闘病したラブバードの闘病記録なんかも見つかりませんでした
ちなみに病院の病気の説明には、オカメインコやラブバードは老年期に見られることがある、とありました(横浜小鳥の病院のHPより→こちら)
吐き戻しやマスターベーション(スリスリと呼んでいます)は年中ありますが…
病院で吐き戻しとスリスリがすごいんです、と言ったら「オスは年中発情してるからねー」と言われましたorz
そして実際しています。現在4歳ですが、頻度は減ったけれどスリスリもありますし吐き戻しは中身が出てくることは減りましたが未だにあります
対策としては吐き戻しについてはこまめに片づけて拭いて清潔にする、スリスリについては止まり木等硬い場所ですると総排泄口から出血のおそれがあるので気をつけて見てあげるくらいかなと思っています ※発情が気になるようなら病院で獣医さんにご相談ください
発情の度合いも個体差があるので、
テントにスリスリするのでテントを撤去したらしなくなったという子もいるし、はじめから発情しない子もいるし、1日1スリスリが日課の子もいるし、何をしても吐き戻しがどうにもならない子もいます
何をしても変わらないならそういう個性と受け入れてあげるくらいかなと。気にしすぎてノイローゼになってしまうくらいならば受け止めてあげた方がよいかと思います(あくまで私個人の考えですけどね)
発情は3歳くらいまでがピーク?
小型の鳥さんは大体1歳前後で性成熟期に入り、4歳くらいで中年期に入るようです(参考:幸せなインコの育て方)
性成熟期とはなんぞ?と思われるかと思いますが、人で言うなら「人生の春」、「青春」といったところでしょうか
異性に興味を持ち始めるお年頃ですね。それが性成熟期です。
発情の本能が一番濃くでるピーク期にあたると思います
どんな感じ?と言われたら。
オスメス共に発情のピークなので興奮しやすく、オスならば吐き戻し(ラブゲロ)を大量に吐しゃし、スリスリを一日に何度もやります。
止めようとあれこれやりましたがぜんっぜん無理でした。あのエネルギーを止めるのはとても難しいです
メスならば紙を探して飛び回り、みつけたらあっという間にシュレッダー、腰に刺して巣を形成し卵を…と言った感じだと思います。
最初は卵を産んでも興味なーいって感じなのに、徐々に母性の本能に目覚めて抱卵したり、卵を複数個産むようになります
ただ、発情も徐々に治まってきて、大体2歳すぎると少し落ち着きます。理性が戻ってきた感じがしました(笑 それから3歳になって更に落ち着き、4歳になってぐっと落ち着いた感じがあります
明けない夜はないと思いました(´;ω;`)ウゥゥ
とはいえピークを過ぎたら発情しないのかと言ったらそんなことはなく。
発情はしますので注意して見ていく必要があるのは変わりません(/・ω・)/
具体的な発情抑制・対策はどうしたらいいの?
こちらについては長くなりましたので次の記事にて解説いたします(/・ω・)/
そのほかオススメ記事はこちら