こんにちは、ぽんずです
前回の記事の続き、ラブバードの発情について。今回は発情対策の話を主に解説していこうと思います(/・ω・)/発情対策、どうしたらいいかわかりませんよね。
今回は比較的最近のやり方、鳥さんのエンリッチメントを重視したやり方について解説していきます
ラブバードの発情について ~発情対策とは~
ラブバードの発情時のしぐさ、発情時の行動、オスメスの見分けかたなどはその①の方に載っていますので、是非そちらも参考にしてくださいね(/・ω・)/
2024.3.30 追記 鳥さんの発情についての本が発売になりました!
なんと、鳥さんの発情について詳しく書かれた本が発売になりました!横浜小鳥の病院の海老沢先生が執筆した本です
知りたいことが全部書いてあります!!かなり詳しく丁寧に書かれていますので、ラブバに限らず全ての鳥さんの飼い主さんに是非読んでもらいたい一冊です
かわいいイラストとやさしい語り口で読みやすいですよ
発情抑制についても、以前なら「鳥さんにストレスを与える」、「人に発情するなら関わる時間を減らす」など、鳥さんのQOL(クオリティオブライフ→生活の質)を重視していない方法がとられてきましたが、今はそれも情報が新しくなっています
新しい飼い方への情報のアップデートという意味でもオススメの一冊になっています
どうやって発情対策したらいいの?
※こちらはメス(女子)の発情対策の話です
オスについてはその①の記事の方に記載しています。オスに対してこちらに掲載している方法をとっても効果が薄いと思います(自分の経験より)
下記に掲載しているフォレイジングはオスメス共にオススメです
以前は発情するものは全部取り除いて!発情し始めたら構わないで、あまり鳥さんとスキンシップをとらないで!…と鳥さんのQOL(クオリティオブライフ=生活の質)を無視した方法がとられることが多かったです
実際興奮しすぎるならばそのおもちゃは一時的に取り外した方がいいのは確かでしょうが、おもちゃ全部を撤去して殺風景なケージにするというのは最近の考えだとあまりいいとは言えないと思います
最近の方法ではおもちゃもケージに設置していていいし、スキンシップも制限しなくていいよ、という考えが主流になっています。鳥さんのQOLを考えてそれら意外の方法で抑制しようとなっているようです(/・ω・)/
食事管理がとても有効(※獣医師に相談しながら行いましょう)
最近の発情抑制の方法として、食事の管理による体重管理が一番いいのではと言われています
※自己判断でせずに必ず獣医さんに継続的に相談して行ってください。自己判断は危険です
体重を測り、一日分のごはんの量を測り、複数回に分けて与えます。
この「複数回」に分けて与えることにより、一度に食べる量が減ること、目視での量が少ないことが鳥さんにとって影響が大きいようです
適正体重を維持することも発情抑制につながります。人間と同じで食べすぎないことが鳥さんにも大切です
病院にて獣医さんにキールスコアを見ていただき、その子にあった「適正体重」を教えてもらいましょう。適正体重は同じ鳥種でもその個体によってさまざまです
例えばうちのあんずさんならば適正体重は42gです。他の子で50gが適正体重という子もいます。反対に39gが適正体重と言う子もいます
同じボタンインコでもこんなに違うものなので、鳥種の「平均体重」から判断するのではなく、必ず獣医さんに「適正体重はどれくらいか」を聞いてくださいね
その「適正体重」を維持して発情しにくい状態を維持しましょうということのようです。自己判断で行うのはかなり危険なので、かならず獣医さんと継続的に相談しながら行ってください
以前自己判断で行って極端な食事制限をしていたり、痩せすぎて亡くなってしまった鳥さんがいたと聞きましたので…
適正体重についての詳しい話はこちらにて解説していますのでどうぞ
体重が多かった場合のダイエットも同様です。必ず獣医さんに継続的に相談して行ってください
食事の管理について、以前TSUBASAさんが発情抑制についてドキュメントとしてまとめてくださった話が非常に参考になったので、参考までにリンクを貼っておきます(/・ω・)/
⑦となっていますがこちらに過去の記事のリンクもありますのでそちらから辿って読めます
適正体重の維持と共に高脂質のシードは制限する
高脂質のシードは脂肪が高いため肥満につながりやすいです。
肥満→発情 につながってしまうので、シードミックスに高脂質のシードが入ってる場合はあらかじめ取り除いておいて、一日に何粒かのおやつにするなど飼い主さんがルールを決めてあげた方がいいと思います
ペレットの種類によっても発情しやすい、しにくいがある?
※なにか根拠のある話ではないので小話程度で。
これは憶測ですが、うちのあんずさんがペレットをハリソンとベタファームに変えたらスリスリの頻度が減りました(!)
これには本当にびっくりしました。1日1スリスリから3日に1度くらいになったのです。
まぁ3日に一度だけど2スリスリするなんていう日もあったのですが(;^ω^)
そのことから、もしかしたらペレットの相性も発情しやすいしにくいに影響があるのかもと思いました。フォロワーさんでもあげるペレットの種類を変えたらなんだかイライラして攻撃的になったことがあると言っていたので、もしかしたらそういうのもあるかもしれません
なのでペレットをいろいろ試してみるのもありかもしれません(/・ω・)/
よく聞かれる発情対策はどうなのか
・日照時間を短くする
(あまり効果がないという話もあります。それよりは遮光カーテンをケージにかけるなどして真っ暗にした方がよいかと思います)
・温度や湿度を下げる(下げすぎて鳥さんが寒がってしまうことのないように注意してください)
湿度が高いと発情につながることも多いようなので(発情に適していると思っちゃうのかな)湿度には気を配るようにしています(我が家の場合、湿度が高いとなんとなく機嫌が悪いというか興奮しやすいように感じます)
・発情対象を取り除く
(次の発情対象ができるだけなのと人が対象の場合は取り除けない。
しかし効果がある場合もあるのでおもちゃに発情するようなら別のおもちゃと付け替えるなどはありかと)
・構わないようにする
まず不可能だし、それをするならば食事管理と体重管理をした方がずっと効果があると思われる。
ぶっちゃけ病院でそう言われてもあまり従わなくていいと個人的には思ってます
・紙などは見せない、狭いところに入らせない、潜らせない
紙を齧るのが発情につながるかというと難しいところで、鳥さんのエンリッチメントを優先したいので紙切りはさせていいと思います。
ただ、切った紙をケージに持ち帰ったらそれはその都度撤去した方がいいです。
切った紙で巣を作ってしまうと卵につながることがあるので。
ケージの敷き紙を齧ってしまうならそれは撤去した方がいいです(巣にしてしまうので)(外で紙を齧るのはいいと思います)
狭いところには入らないようにあらかじめふさいでおくなど対策を
結論として、効果がある場合もあるしない場合もあります
紙切りはしてはいけないのか?というとそういうわけでもなく、紙切りは発情の度合いを見ながらさせるのがいいと思ってます。エンリッチメントの1つなので取り上げるのは違うかなと思います
背中~腰あたりを触らない
背中~腰あたりを触ると発情すると言われています(交尾の際にオスが上に乗るのでそれを想像させてしまうのだと思います)
触るのは顔まわりまでにして、背中~腰あたりは触らない方がいいでしょう(お玉チェックでお腹を触る分には大丈夫のようです)
とにかく落ち着かせないようにする
・ケージを寝る用と日々生活する用と分ける(ケージ=巣の認識を薄くさせる)
寝床はキャリーケージという方もいらっしゃいます
・ケージを置く位置を定期的に変える(ケージを巣と思わせない、落ち着かせないのが狙い)
・ケージのレイアウトをこまめに変える(こちらも落ち着かせないため)
・お散歩に行く(こちらも落ち着かせない、刺激を与えるのが狙い。怖がらせるのと刺激は違うので注意。刺激=いい刺激 です)
・狭いところや入れそうな隙間はあらかじめふさいで入れないようにしておく(巣と思わせない)
・テントを巣と認識してしまう場合はテントを撤去
・病院に健康診断に連れて行く(こちらも落ち着かせないという意味があります。ほかに先生に発情について相談できるのでありかもしれません 笑)
・バードトレーニングをする(トレーニングをすることで発情に対する気をそらすことができたりします。絶対ではないですができることもあります)
バードトレーニングについてはこちら
・運動させる(運動は人も動物も煩悩を発散させてくれる効果があるのかもしれません 笑)
・病院で発情抑制剤を注射してもらう(抑制剤は肝臓に負担がかかると言われているので、病院で相談の上決めた方がよいかと思います)
…などがあります
とにかく落ち着かせないようにする、というか忙しくするのが大事みたいです
これらはラブバ女子の飼い主さんから聞いた情報をまとめました(皆様いつもお話ありがとうございます!)
複数羽飼っている場合は?
同居しているならケージを分ける、男女でケージを別々にする。
異性(オス)の姿が見えないようにするのが効果的なようです。ケージの間に段ボールや板などを置いて見えないようする
もしくはいっそ部屋を分ける、とかでしょうか。
実際に行ったことがあるわけではないのであくまで一意見としてお聞きくださいませ
SNSで相談する
同じラブバ女子を飼っている飼い主さんに、発情対策ってどうしてますかと聞くのが一番だし、一緒に悩みを共有できる仲間をつくっておくと非常に心強いです
今はSNSがありますので、ぜひラブバ女子のフォロワーさんに話を聞いてみてください(/・ω・)/
なかなかここには書ききれない情報も多く、同じ鳥種の飼い主さんと情報交換するのは非常に大事ですよ
以前募集した発情抑制エピソードのツイートも貼っておきます
実際に頑張っている飼い主さんのお話はとても参考なると思いますので、是非見てみてください(ツイートのリンクからリプツリーをご覧ください)
発情対策として有効なのは?
発情対策として有効なのは
フォレイジングと運動は、オスメス共通してとても効果があるものです。暇な時間をなくして充実した日々を送ることで、発情に思考をいかなくさせる効果があります
運動したり、頭を使って餌を得ることで、適度に疲労するというのは鳥さんのエンリッチメントから見ても大事ですし、それにより発情しようという気持ちを抑えることにもつながります
フォレイジング(フォージング)→採食行動のこと
フォレイジングというのは「採食」という意味です。
野生の鳥さんはいつも採食にかなりの時間を割いています。
しかし飼われている鳥さんはごはんがいつもある状態なので、採食しなくていいし暇な時間も多いです。すると発情につながってしまいます
なので野生の鳥さんと同じように採食に時間をかけてもらい、発情している暇がないようにしようというのが「フォレイジング」です
フォレイジングについては別の記事で詳しく解説しましたのでこちらをご覧くださいませ。
実際のフォレイジングアイディアも豊富に掲載しました
運動させる→ムラムラする気持ちも運動で発散!
運動でムラムラも発散しよう!
飛び飛び運動やバードトレーニングがオススメです。解説した記事のリンクを貼っておきます
食事制限→ 獣医師に相談して行うこと!
記事の一番最初の方に詳しく解説しているので割愛しますが、卵を産むには豊富な餌と水が必要です。
卵を産むにも卵を産むだけの餌と水がないと卵が作れないので、まずは作ろうと思わせないように体重管理をしましょう、というお話です
自己判断で行うことは危険なので、かならず獣医師に相談の上、体重をどのくらいで維持すればいいのかを聞いて行いましょう
オススメの書籍紹介
発情や発情対策についてオススメの書籍のご紹介です
コンパニオンバード No. 15
発情抑制やラブバードのかかりやすい病気についてなど詳しく解説されている一冊。しかし古本でないと買えないので、見かけたら即買いをオススメします!
小鳥のキモチ Vol.4
こちらに発情抑制については載っていませんが、ダイエット特集が数ページありまして、そちらのダイエット特集にフォレイジングとか、運動させる方法、適正体重や食餌量のことなど書いてあって非常に参考になります
こちらも古本のみなので、見かけたら即買いがオススメです
インコ&オウムのお悩み解決帖
こちらも発情についての記載はないですが、発情により毛引きをしてしまった鳥さんや、発情が強すぎて攻撃的になってしまったコザクラインコさんの話が掲載されていて、非常に参考になりますのでオススメいたします
実際にどうやって解決したのかも載っていますので、そういう点でも参考になるかと思います
セミナーに参加してみる、個別相談する
ほかに発情対策の話のセミナーもあります。私も以前参加しました(/・ω・)/
セミナーに関するお知らせは各先生のHPやSNS、こくちーずにて告知していますのでそちらをチェックしてください
バードトレーナーさんが個別相談にも応じていますので(有料)、そちらに相談してみるのも手です
最後に。抑制がうまくいかなくても落ち込まないで
いろいろ参考になればと書いてきましたが。。。。
これを読んで絶対に卵は産ませてはいけないんだ!!って強く思ってしまった方もいると思うんです
しかし、鳥さんにとって卵を産むというのは本能だし、本来はきっと嬉しいことだと思うんです
それを無理に止めようとしているのは人間側の都合で、鳥さんからしたら本能に逆らうことになるので強いストレスもかかります
それによって鳥さんが病気になってしまうようなことがあればそっちの方が悲しいと思うのです。飼い主さんも考えすぎてストレスを抱えるようなことになってしまうのもよくないと思います
あんずさんはオスですけど、性成熟期は本当にノイローゼになるくらい悩みましたし辛かったです。鳥さんと暮らすことはいいこともあるけどそういう大変なこととも付き合っていかないといけないし、理想と現実との乖離に落ち込むこともあります
うまくいかないことも含めて一緒に暮らしていくことだと思うので、絶対に産まない方がいいってわけでもないと思うんです。
なのでうまく行かなくても落ち込まないでください。みんな同じ思いを抱えながらきっと一緒に暮らしていますから。私もおんなじです(/・ω・)/
まとめ
いかがでしたでしょうか…いろいろ持てる知識を総動員したつもりです…(‘、3_ヽ)_
前回の記事にも書きましたが、オスメスの見分けがつかない場合は早めの雌雄検査をオススメします。
卵ができなくても産んでなくても、メスの場合は微弱発情によって身体に負担がかかり、結果生殖器系の病気になってしまうこともあるようです
ですので雌雄は早めに知っておくことに越したことはないと思っています
あと定期的な病院での健診と、獣医さんに相談されるのが大事だと思っています。
卵ができて無事に産めなかった場合は命にかかわりますので、異変を感じたら早めに病院へ
オスでもメスでも、小型の鳥さんは大体6歳くらいで中年期に入るので、一度バードドッグなどの精密検査を受けておくといいのかもしれません。
受けてきましたが、やはり身体の状態を知れることは、フード等が今のままでいいのか変えた方がいいのかの指針になるので受けてよかったと思いました
抑制については皆さま本当に苦労している印象でして、しかしその割に情報が少ない気がしたので今回こうしてまとめてみました
少しでもお役に立てたら幸いです
そのほか関連記事のリンクを貼っておきます