こんにちは、ぽんずです
今回は鳥さんの心の成長について解説していきます。心の成長については、あまり細かく書かれてる文献などありませんよね。今回はコンパニオンバードNO.2に掲載されている、「ココロの発達とカラダの成長」(著:磯崎哲也)という記事と、私の実体験、鳥友さんから見聞きした話を参考に書いていきます
鳥さんの心の成長について
まずは、「幸せなインコの育て方」(磯崎哲也 著)に掲載されている、「インコの成長と発達」というページから鳥さんの成長についてざっくり書いていきます
こちらの本、鳥さんと暮らす上で大切な「鳥さんの習性や心」についての解説が多くあり、非常にいい本なのでオススメです。私の大好きな本のひとつです
引用:幸せなインコの育て方 P44,45 磯崎哲也著 大泉書店
(こちらに引用したものは掲載されているものの一部です。こちらに載っている日齢、月齢、年齢は参考のための目安です。個体によってはこの範囲でないケースも多くあります)
まず上に書いたのは、「幸せなインコの育て方」という本にある表を引用したものです。実際にはもう少し詳しく解説されていますので、是非一度見てみてください
初生ヒナ・挿餌ヒナ
こちらは人間に例えると新生児~乳児期、とあります
まだまだ赤ちゃんですね
この時期に人が挿し餌をしていないと慣れない、なんて言われますが、全くそんなことはないと最近ではわかっていきています。
むしろ早くから親鳥から離すことは、心の成長に影響を及ぼすという考え方もあります。犬猫だと8週齢まで親や兄弟と過ごすことで問題行動が減ると言われますが、鳥も同様と最近では言われているようです
幼鳥~さし餌が終わったくらい、最初の「イヤイヤ期」~
幼鳥の時期は、個性が成型される時期です。人間の子どもで言うと幼児期から8歳くらい、と本にはあります。
とにかくたくさんいろんなもの(いろんな材質のおもちゃや、食べ物、野菜などなど)と触れ合わせることが大事です。それにより社会性が育まれていきます
一人立ち
この時期人でいう「イヤイヤ期」に入ります。
野生の鳥さんだと、巣立ちの時期にあたるのでは、と思いますので、巣から巣立って一人で生きていくための狩りのしかたなどを親鳥について教わる頃かと思います
ということは、「独り立ち」をしないといけないので、親に対してそっけない態度を取るようになったりします。「親」という存在から「パートナー」という存在にかわっていきます
鳥さんが、今までは触らせてくれたのに、急に触らせてくれなくなった、急にそっけない、いろんなことを怖がったり嫌がるようになった。そういうことが見られるようになる時期です
寂しいかもしれませんが、自然の摂理として独り立ちをしないといけない時期だと理解しましょう。この時期に甘やかしすぎると、今度は「分離不安」を起こしたり、わがままな子に育ってしまい、結果鳥さんが苦しむことになりますので、甘やかしすぎには注意が必要です
鳥さんだけでお留守番をさせてみる、ケージで一人で過ごさせる、構わない時間を作る、放鳥は時間を決めて行うなど、人間と一緒に生活するためのルールをしっかり教えていきましょう
食べ物も、これは食べる食べないとかありますので、なるべく好き嫌いしないように好きなものだけを食べさせないようにする厳しさも必要です
本当に、わがままな子にしてしまったせいで自分の要求が通らないと毛引きする、噛みつく、人がべったりしすぎて過発情やオンリーワン、分離不安などになってしまうと鳥さんが可哀想です。実際にいるんですけど、飼い主さんもそうなってしまって困っているという方見かけます…
直せないことはないけど時間もかかりますし大変ですから、人と動物という線引きはしっかり持って、この子の将来のためにきっちり締めるところは締めた方がよいです
若鳥 ~社会性を学ぶ時期~
ヒナ換羽が始まる時期ですね。人が乳歯から永久歯に生え変わる時期に似ています。人に従属し依存していた生活から、独立した生活へと移行する時期です。「社会性」を学ばせる時期といえるでしょう(コンパニオンバード No.2 36Pより)
上に書いてしまいましたが、人と一緒に暮らすためのルールを学ぶ時期です。我慢させることを覚えさせるのが大事です。
「自分の要求がなんでも受け入れられるわけではないんだ」と理解させることで、要求が通らずイライラすることを回避させることができます
甘やかすと結局鳥さんのためになりません。
ペレットいやー!!ってストライキしたり、好きなシードしか食べませーんとかやりますが(本当にやるんです)、そこで甘やかすといいことないので、毅然とした態度で接することが大事です
意地と意地の張り合いですよね(笑) 絶対食べさせる!とかやっておりました(;´∀`)自分は割とスパルタの自覚ありますけど、まー愛鳥も引かなくて大変でしたね。最初はかなり手を焼きました
いろんなものと触れ合わせる
★いろんな食べ物(ペレットも一種類ではなく数種類、シードもたくさんいろんなのがありますのでいろんなシードを、野菜もいろんなもの)をあげましょう。最初は食べなくても味を覚えさせる、形状を覚えさせる、遊ばせる。するとそのうち食べたりします
★TVやラジオの音を聞かせるのも非常に有効です。いろんな音や声が聞こえてくるのは鳥さんにとってとてもいい刺激になります。
今後病院に行くのに車や電車に乗る際に、いろんな声や音を聞くことになりますが、聞いたことのある音ならば鳥さんもびっくりせずに済みます。社会化にとても有効です
★おもちゃも、1,2種類ではなく10種類とかいろんなものを週替わりで見せたりケージに設置したりするといいです。
そういう風にいろんなものと触れ合った経験は、その子の「今後」に大きな影響を与えます。新しいものを見ても怖がらない、すぐ興味を持てるというのは、野生ではなく「コンパニオンバード」として生きていくのには必要なことです
もし、自分に何かあって誰かに鳥さんを預けないといけない、または手放さないといけないとなった時、新しい環境でその子がすぐに馴染めるように。
新しいごはんや新しい人を怖がらずに受け入れられるように。
病院に行ったときにストレスを受けないように、などなど。
鳥さんがいろんな環境にや刺激にすぐ馴染めるようにすることを「社会化」と呼んでいます
社会化がちゃんとできているか否かは、鳥さんの長い鳥生の中で大きな影響を与えます
私はそこを非常に気にしたので、愛鳥に意識して行ってきました
そのおかげもあって、何事にも動じず受け入れられる強い子に成長しました。
病院に行っても普通だし、知らない鳥さんや人も怖がりません。ごはんも割となんでも食べられます(もちろん嫌いな野菜やペレットもありますよ)
新しいものもすんなり受け入れます
そういう子の方が、何事にもストレスを感じずに済みますので、ぜひ意識してみてくださいね
「いつでも、どこでも、だれとでも」はその子の大事な財産になります、なると思っています
社会化について 詳しくはこちらをどうぞ
成鳥期~思春期、反抗期~
鳥さんのヒナ換羽が終わったら成鳥期に入ります。
ヒナ換羽の終わる時期は鳥種によっても違うようで、ウロコインコは1歳半くらいと聞いてたまげたことがあります。
ちなみに小型の鳥さんならば大体生後8ヵ月くらいです。中型の鳥さんで1歳くらい、大型の鳥さんで3歳以降でしょうか
この時、鳥さんは人と同じで「第二次性徴期」に入ります。
若鳥の頃から発情っぽい行動がちらほら見れると思いますが、そういう風にして徐々に発情だったり交尾だったりを覚えていくのだと思います。本来は仲間の鳥さんとじゃれあいながら、そういったことを覚えていくのでしょうね
オスなら吐き戻しが見られたりしますが、自然なことなので不安に思わなくても大丈夫です。そして挨拶みたいに頻繁にやります
で、成鳥期…というか小型で大体生後半年くらいから本格的な発情が始まります。オスもメスもイライラしていることが増え、メスはテリトリーにうるさくなったり、狭いところに入りたがったりすると思います。
オスは攻撃的になります。吐き戻しの量が増えたりスリスリする様子が見られるようになるので驚く方も多いと思います。発情について詳しくは後述します
思春期(反抗期)鳥さんがとても不安定になる時期
と同時に、小型の鳥さんで大体1歳前後くらいで「思春期」があります。
心と身体の成長のバランスを崩して、非常に不安定な時期です
特定の人しかお世話をさせてくれない、やたらと噛みつく、ケージから出てこない、などなどいろいろあると思います。この時下手に関係を修復しようとすると、余計にこじれますので、そっとしておきましょう(人の子どもみたいですよね)
我が家の愛鳥の思春期の話については、こちらからどうぞ。それはもうとても大変で、しんどかったです。期間としては3ヵ月続きました。
思春期(反抗期)についても、個体差が大きく、「うちの子はあった」「うちの子はなかった」と、鳥さんによってもあったりなかったりのようです。期間もその子によってまちまちです
思春期に入ると、知能レベルも上がったと感じることが増えました。それと同時に困ることも増えると思いますので(呼び鳴きとか)、こまった時は一人で悩まずにトレーナーさんに相談しましょう
大型の鳥さんは3歳で自我が芽生える
大きく自我が芽生える時期ですので、特に大型の鳥さんを飼っている方は戸惑う方も多いようです。大体3歳前後で自我が芽生えます
すると、上記にも書いた「特定の人しかお世話をさせてくれない、やたらと噛みつく、ケージから出てこない」などが起きる可能性があります。今までは全身どこを触っても許してくれたのに、急に嫌がるようになった、そっけなくなった、いろんなものを怖がるようになった、などなど…
小型中型の鳥さんだとさし餌が終わったタイミングであったあれこれが、大型の鳥さんだと3歳頃起きるようです。実際そういった急激な変化で悩まれる飼い主さんも少なくありません
どんな結果になったとしても、わが子の成長を受け入れる覚悟が必要です。「自分に一番懐いてたのに、自分が一番嫌いな人になってしまった」なんてこともあるかもしれません
それでもその子の成長を受け入れないといけないんですよね…
困った時は一人で悩まず、バードトレーナーに相談しましょう
関係の修復は可能ですが、ご自分ではちょっと難しいかもしれない、と思ったなら、バードトレーナーに相談してみるのもオススメです。
バードトレーナーは鳥さんの困ったについての悩みを多く聞いて改善または解決に導くためのお手伝いをしている人たちです
ホームページやSNSをされていますので、そちらから質問してみたり、相談の申し込みをしてみるといいでしょう(有料)
実際に相談したことで問題が解決した人はたくさんいます。実際に私の周りにもいます。一人で悩まず、早めに相談することが問題解決のカギだと思います
完成鳥期~性成熟期・繁殖適応期~
ヒナ換羽が終わると性成熟期に入ります。大体小型の鳥さんで8カ月~ですね。個体によりますが思春期と同時期に来る子もいます。
中型大型の鳥さんは鳥種や個体によってもまちまちのようです
この時期は、「人生の春」と私は呼んでいます。
「繁殖適齢期」ということは、繁殖本能が一番強まる時期ということです。ブリーダーさんならこの時期が一番繁殖しやすく繁殖させる時期とも言えます
反対に繁殖させるつもりのない一般の飼い主さんは、発情して欲しくないわけなので、一番悩みが増える時期です。発情の強さは個体、環境により違います
小型の鳥さんは、言い方がアレですが「たくさん出回っている」ということは、「繁殖させやすい」ということなんですよね
と、いうことは。。。。発情欲求が非常に強いということです。卵をずっと産んでしまって困っている、ずっとスリスリおしりを押し付けている、吐き戻しの量がとてもすごいことになっている、ということが起きます
(というか実際我が家もそうでしたし、同じように1~3歳くらいの鳥さんがいるお宅は同じ状況でした。皆様非常に悩まれておりました)
中型、大型の鳥さんは、反対に繁殖が難しかったりするので、実は発情で悩まれることも小型と比較して、ですが、少ないようです。それでも個体によりますし悩まれる方もいるのは事実です
メスの場合は卵の産みすぎは身体への負担が大きいため、生殖器系の病気になるリスクが上がります。
オスの場合は繁殖欲求が強まると攻撃的になり手がつけられない、なんてことも。
オスメスともに発情のストレスから自分の毛を抜いてしまう(毛引き)こともあります
ちなみに性成熟期が一番ひどく、その時期を過ぎるとだんだん穏やかになっていきます。発情しまくりだったのが嘘のように穏やかになったりします(我が家がそうです)。ですので明けない夜はないです。頑張りましょう
発情は自然なこと
しかし、発情は自然なことです。発情を過剰に恐れず、しっかり受け止めて、そして対策することが大事と思っています。
発情を恐れるあまりに過剰な抑制をする方をたまに目にするのですが、それは鳥さんのQOLを大きく下げることにもつながりますので、発情しているかをしっかり見極めて対応してあげて欲しいなぁと思っています
ラブバードで言うなら紙切りしてたら発情!って思われる方もいると思うんですけど、紙切りしてるから発情、ではないんですよね。ただ好きで紙を切ってる場合もあります。
紙切りは発情だから紙を撤去しなくちゃ!って齧れるものを全部撤去されてしまって、齧るものがないからと自分の羽を齧る子もいます。
もし、紙は発情につながってしまうならば、発情せずに楽しめる齧れるものは何かないか探して見て欲しいです。
たとえばバルサ材、ひのき材、止まり木、かじり棒、いぐさ、カバブ、スポンジ、などなど、いろんな齧れるものってあるんですよね
その中でどれなら発情につながらず楽しめるかな、と、代替案を探してあげることも非常に大切です。
発情を抑制するにはどうしたら?
簡単にいうと
です。ほかにもいろいろありますが、大きくいうとこちらになります
オスの発情を完全に止めるのは難しいので、オスは「発情軽減」、メスは生殖器系の病気が怖いので「発情抑制(発情を完全に止める)」のが大事だそうです
(横浜小鳥の病院 発情についてのセミナーより)
運動させる、体力を消耗させる
ちょっと違うかもしれないけど、健康な精神は健康な肉体に宿る!!(笑)
体力が有り余ってるから発情するんですよね。なので放鳥時に飛ばしたりアスレチックで遊んだりして、運動させて体力を使わせます。
飛んでくれない、というのなら飛んでくれる理由を探しましょう。好きな人が遠くに行ったら追いかけてくるとか、飛んできてくれたらおやつをあげるとか。
とにかく運動させて体力を使わせると、夜もぐっすり寝てくれるし一日の満足度も上げられます
オスもメスも、フォレイジングが有効。暇な時間を作らないことが大事
オスメスどちらも、適正体重を維持しつつ、食事の回数を分けることが有効と言われています
適正体重は個体によって違いますので、獣医さんに診てもらって聞いてみてください。
ダイエットとなった場合も、獣医師さんと相談しながら行ってください。自己判断で行うのは危険です
適正体重についての詳しい説明はこちら
食事の回数を分けるという意味でも、あと暇な時間をなくすという意味でも、フォレイジングは大変有効です。
ごはんがたくさんあって困らなくて、ケージの中も快適で、やることもない、ってなったら。
じゃあ子づくりして子孫残そう!って思いませんか( ノД`) 自然界ではそういった環境は繁殖に適していますので、繁殖しようと思うのです。
なので、繁殖欲求を抑えるためにも、「暇な時間を作らない」。これがとても大事です。フォレイジングで採食行動を増やすのもそうだし、好きなおもちゃを探してそれで遊ぶ時間を増やすのもいいでしょう
一日の充実度をあげることが、発情ほか毛引きなど、いろんな問題行動に対して非常に有効です
(メスなら)すき間をふさぐ、発情するものを見せない取り除く→取り除くだけではなく、代わりになるものを探す
メスはすき間は巣を連想させるのでふさいで見えなくします。
これはオスメス共通ですけど、発情するからと取り除くのではなく、取り除いたら別のものを渡してあげて欲しいです。
取り除くばかりでは鳥さんのQOL(クオリティオブライフ=生活の質)が下がりますので…
私たちだって取り上げられてばかりだったら嫌じゃないですか?
先にも書きましたが紙切りで発情するなら紙以外のかじるもので発情につながらないものを探すことも大事です
その上で、フォレイジングや食事制限、運動などにチャレンジしてみるのが大事です。発情抑制はほかにも寝かせる時間を見直す、ケージを真っ暗にして寝かせる、などなどいろいろありますが、こちらでは割愛しています
発情について、放鳥について、フォレイジングについて、それぞれ記事に詳しくまとめてありますので是非そちらをご覧ください
安定鳥期 ~性成熟期が嘘のように穏やかに~
小型で大体3~4歳からこの時期に入ります。
鳥さんは3歳で免疫が完成すると言われているそうで、たしかにそれまではしょっちゅう病院に行っていましたが、3歳を過ぎたあたりからぐっと減りました。
人の七五三と同じようなことが鳥さんでも言えるのかもしれない、と思っています
今まで発情との闘いが非常に大変だったのに、この時期に入ると徐々に発情が落ち着いてきて、嘘のように穏やかになりました
私は発情に悩んでる飼い主さんが、長く飼っている人ほど「いない」ことが不思議でたまりませんでした。みんな言わないだけで本当は悩んでるのかな?ってずーっと不思議でした
ですが、安定鳥期に入ったら愛鳥のひどかった発情も徐々に落ち着き、あの頃が夢だった?ってくらい今は平和です。びっくりです
オスもメスも、どちらも発情が落ち着いているお家が多いです。発情したら今までなら興奮して理性が飛んでしまっていたところが、理性があるので落ち着くのも早いです(笑)
「大型インコ完全飼育」の本に、「性成熟期を過ぎると青年期のように戻る」と書いてあったことがとても印象的で、なるほど本来の性格はこんな感じだったのね、と強く感じています
落ち着いてる=平穏=停滞
落ち着いているということは、刺激の少ない時期ともいえます。愛鳥も放鳥してて「暇だなぁ」みたいにしていることが増えました(泣)
なるべく新しい遊びを増やしたり、バードトレーニングをしたり、運動したり。新しいおもちゃや見慣れないものを見せたりして、刺激を与えるようにしています
他にも試したことのないシードやフードをあげてみたり、とにかくマンネリ化しないように気を付けています。フォレイジングもケージに毎日設置しています
鳥さんは非常に賢い生きものなので、退屈は毛引きなどして欲しくないことにつながりがちです。その子のためにも日々の楽しみをいろいろ作ってあげたいですね
人間でいう「中年」にさしかかります。肥満、健康管理に注意
人間も歳をとると代謝が下がってきますし、病気も見つかるようになる時期ですよね
鳥さんも同じように、小型の鳥さんなら大体5,6歳で中年(人でいうと40代くらい)になります(あまり人の年齢に鳥さんを当てはめたくないのですけども)。
そのくらいになると代謝も下がりますから肥満が気になってきます。
食事の量を調整するなど肥満に注意した方がいいそうです
高脂質のシードは油分がたくさん含まれていますので、あげる量を減らしたり、もしくはあげない方がいいかもしれません(これはどの年代の鳥さんでも共通ですが)
以前病院でも言われましたが、この時期に病気が見つかったりするので、定期健診やバードドックなど鳥さんの健康診断的なものは受けておくといいかもしれません
鳥さんも人間と同じように生活習慣病になるそうです。
糖尿病、高血圧、高脂血症、痛風などなど。
ほかにも肝臓が悪くなってきたり、生殖器系の病気も出てきたりするようです(主にメスと、セキセイインコ。セキセイインコはオスメス同様に生殖器系の病気、特に腫瘍ができやすいそうです)
我が家の愛鳥も、性成熟期が終わったら代謝が下がって以前より必要なごはんの量が減りました
フォロワーさんちの鳥さんで、実際にこれらの病気にかかっている鳥さんも見ていますので、とにかく健康管理をしっかりしようと思っています
高齢鳥期 ~身体が老化を感じはじめる時期~
小型の鳥さんで大体8歳くらいからこちらにさしかかります。この年齢になった時に、一番気を付けたいのは「保温」だと思ってます
今まで元気だったからさほど保温は必要なかったのに、急に寒がる。寒くて床でうずくまる、寒くて倒れる、なんてことがあるようです(以前聞いたことがあります)
飼い主さんも今まで大丈夫だったから、と油断していることが多いようです。鳥さんの様子をよく見て対応してあげて欲しいです
ほかにも、肝臓が悪くなってクチバシが伸びてきたり、羽色の変色が見られるなど、加齢に伴い肝臓も弱くなっていくようですのでシニア用のペレットに替えるなどの対応もあるかもしれません(こちらは獣医師さんから指導があったら、です)
足腰が弱くなって止まり木にとまれなくなってケージをバリアフリーして過ごしてもらったり、そこまでいかなくても足の皮膚がかさついてきた、羽毛のツヤの減少などが見られるようです
それから白内障(目の中の水晶体が白くなっていきます)も見られるようになっていきます。白内障は進行を遅らせることができるようなので、見つけたら早めに病院に行きましょう
生活の方も、徐々にアクティブではなく、のんびりしているのが好きになるようです。一緒に穏やかに暮らしていくのではないかな、と思います
くわしくは細川博昭著「うちの鳥の老いじたく」の本を読まれることも強くオススメします。
こちらの本は老鳥になる前から読んでおいて全然いい内容ですし、老鳥になった時にどんなことに気を付けたらいいのか、反対に若いころにはどんなことを気を付けたらいいのか、などとても有用な情報が書かれていますので、一度読まれるといいですよ
鳥さんにも「介護」がある
鳥さんは認知症になったりはありませんが、「介護」はあります。
先にも書きましたが足腰が弱くなって床生活になって、バリアフリーの環境を整えたり、食が細くなってきて給餌したり、食べられるものを探したり、食べられる状態にするためにすり潰したり…
他にも病気があれば薬を飲ませたりもあるでしょう。何かあればすぐに病院に行ける準備をしておくことも大事です。寒さにも弱くなりますから保温も必要ですので看護ケースを作ったり。
そういった飼い主さんの工夫が必要になる時もあるようです。
そのあたりについては、「インコ 介護」とか、「ケージ バリアフリー」とかで検索すればいろいろ体験談が出てくると思いますので是非ご参考に。
「高齢鳥期」と書いたけど、老化がはじまるのには個体差がある
老化が始まるのは同じ鳥種であっても個体によって時期はまちまちのようです。
愛鳥と同じボタンインコでも、たとえば8歳から始まった子、9歳から始まった子、10歳になっても元気な子、いろいろです
元気な子は、安定鳥期が長いわけなので元気に遊んだりしていると思います。そのうち「おや?」という様子が見られて、徐々に…という感じのようです
最期に~自分の文鳥の話(コラム)~
私が学生の頃に文鳥を飼っていた時、6歳のときに止まり木にとまれなくなってしまい、どうしよう、と思って動物病院に連れてきましたが当時は鳥さんを診られる病院がまだまだ少なかったこと、自分も鳥専門病院なんて頭もなかったので普通の病院に連れていき、ビタミン剤を注射してもらって帰ってきことがあります
そこからは早くて、あっという間に亡くなってしまったことを覚えています。今ならばバリアフリーの環境を整えてあげたり、栄養が足りなかったなら栄養を補ったり、いろいろできるのにな、と思ったりします
それは今の自分が知識があるから。
知識があるってことは、その子にしてあげられる選択肢が増えることなんだと、今愛鳥と暮らしていてとても強く感じていることです
鳥さんと長く幸せに暮らしていくために、知識をつけることは大事なことだと思っています。知識があればできたことはたくさんあったのに、と後で後悔するのはやはり悲しいです。
自分がお迎えしてからいろんな人の話を聞く中で、以前飼ってた鳥さんへの後悔を抱えており、今の子にはそういう想いはさせないと強く思っている飼い主さんがたくさんいることに気が付きました
少しでも後悔することなく最期を迎えられたいいな、と思って自分も勉強を始めました
同じように感じている方のお役に立てましたら幸いです
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回の記事は、本やネット、自分の実体験、人から聞いた体験談などを総合して書かせていただきました。
こういった情報は知ってるのと知らないのとでは全然接し方など変わってくると思うんです。
お迎えした際に手に取った飼育書に書いてあったので、それを参考にしながら今まで一緒に暮らしてきました。
非常にいい情報なので、自分の実体験も含めながら記事にしようとずっと思ってきました
現在自分が経験しているのは「安定鳥期」までですが、安定鳥期に来るまでが本当に、本当に大変…!!!手を焼きますし悩みますしどうすればいいかわからないし…
反対に安定鳥期に入ると、「こんなに楽でいいのか!?」って気持ちになります(笑)
親が子どもを育てて、手がかからなくなって「寂しい」って感じるのに似てるなぁって思ったりしました(自分は子どもいませんけども)。こんな感じなのかなと。
大変さも一緒に暮らす醍醐味だと思っています
愛鳥が安定鳥期も後半にさしかかってきたときに、病気にならずにそのまま元気に高齢鳥期に入れますようにと今から祈っております。その前に健康診断に行かねば、私も鳥さんも(汗)
とにかく。こちらの情報が少しでも皆様のお役に立てますように
こちらのサイトでは鳥さんの飼育についてのお役立ち情報を発信しています。
一緒に暮らしていて困ったことなどありましたら都度確認していただければ幸いです
今回参考にした参考文献(とセミナー)
・コンパニオンバード 2号 「ココロの発達とカラダの成長」 磯崎哲也 著
・幸せなインコの育て方 磯崎哲也 著
・横浜小鳥の病院オンラインセミナー 発情について
・大型インコ完全飼育 小嶋 篤史 すずき 莉萌 著
・うちの鳥の老いじたく 細川博昭 著