こんにちは!ぽんずです
今回は、鳥さんの「社会化」のお話。社会化、ってなんだろうという方もいらっしゃると思います。社会化というのは、鳥さんが変化に順応に対応できるようになることと言ったらいいのでしょうか。これから詳しく解説していきます(/・ω・)/
鳥さんの社会化について
鳥さんのこと、決めつけていませんか?
「うちの鳥さん、ビビりだから…」
「うちの鳥さん、私だけにべったりなの」
「うちの鳥さん、○○しか食べないの」
「うちの鳥さん、怖がりだから病院には連れていけないの」
「うちの鳥さん、おもちゃが怖いからケージに何も入れてないの」
………
こちら、聞いたことがある方も多いかもしれません。
果たして、本当にそうなのでしょうか。鳥さんの可能性を飼い主さんが狭めてしまっている可能性はないのでしょうか
決めつけたままだと、どうなる?
怖がるものはあげない、病院にも連れていかない、おもちゃもない、好きなものだけしか食べない…
さて、この鳥さんはどうなってしまうでしょうか?
(※ここに挙げるのは極端な例で、鳥さん全員に当てはまるものではありません)
まず、好きなものだけしか食べてない場合、栄養の偏りが心配だし、病気になった時に食べられるものが少ないので食べられるものを探すのが大変です
怖がるからおもちゃをあげなかったら、その子はずっと退屈なままケージの中で過ごすことになるかもしれません。暇だから毛づくろいをして、それがエスカレートして毛引きにつながってしまうかもしれません
病院に連れていかなかったら、本当に行かないと行けなくなった時に、ものすごいストレスが鳥さんにかかると思います
今まで行ったことない場所、知らない人、いきなり掴まれて検査されて…
具合も悪いのに、余計にストレスがかかることになります
飼い主さんオンリーワンの鳥さんの場合、飼い主さんに何かあった場合、たとえば飼い主さんが入院することになったり、家を数日開けなくてはならない、もしかしたら手放すことになることだってあるかもしれない
その時、その子はどうしたらいいでしょうか。大好きな飼い主さんがいない。いるのは好きじゃない他の家族だったり、シッターさんだったり、病院のスタッフさんだったり。
自分は捨てられたと感じるかもしれない、大好きな飼い主さんと離れ離れになって、ものすごい心に傷を負うかもしれない。それはもしかしたらその子の命を脅かすような大きな心の傷になるかもしれない
…………
ここに書いたのはあくまで一例ですが、おそらくこういうことが実際にあると思います
飼い主さんは本当にとても大事にして、可愛がっていたのかもしれないけど、その可愛がりが時として鳥さんにとってよくない結果につながることがあります
怖がるから、嫌いだからあげない、を「やめてみる」
先にも書きましたが、怖がるから、嫌がるから、そういうのもたしかにあると思います。それを避けるのも悪いことじゃないです
ただ、その「あげない、させない」が今後生きていく上で困ったことにつながる場合には、怖がる状態を改善していかないと、あとで困ったことになってしまいます
かわいい、好き、だけでは飼えません。その子の成長を願って、その子が今後何があっても適応して生きていけるようにするのが本当の「愛情」だと思っています
鳥さんの「社会化」とは?
鳥さんがあらゆる事態に対応できるようにすることが「社会化」です
上に挙げたような事態に遭遇した時、少しでもストレスを減らせるように、日ごろから慣らしていきましょう
「いつでも、どこでも、誰とでも」
「可愛い子には旅をさせよ」なんて言いますが、まさしくその通り。
自分に何かあっても大丈夫なように、誰にでも慣れている子の方がいいし、病院などの知らない場所に行っても普通にしている、おもちゃもなんでもすぐ遊べる、ごはんもなるべくなんでも食べられるといいですよね
そこまでに至らなくても、それでもできることはその子のためにしてあげることが、大事だと思ってます。諦めたらその子が学ぶ機会を奪ってしまうことになってしまうと思うから。。。
これには飼い主さんの日々の心がけが非常に大事です。社会化というのは具体的にどうしたらいいのかについてご説明していきます(/・ω・)/
社会化トレーニング
ビビりだから
ビビりというのは、言い換えれば慎重派な鳥さん、ということだと思います
変化が苦手なのだと思うので、変化に慣らしていきましょう
下の方の項目にて詳しく説明しています
あわせてこちらの動画も参考にどうぞ。バードトレーニングインストラクターのクロース真桜さんが解説してくれています
私だけにべったり
私だけではなく、他の家族とも慣れてもらうようにアプローチしていきましょう
人にべったりな子は、人と離れた時にものすごい不安を感じると思います。本来鳥さんは群れで生活する生きものですから、群れとはぐれることは相当なストレスのはず
いわゆる「分離不安」になってしまう可能性がありますから、自分以外の人や鳥さんに慣らすことも大事ですし、自分にべったりにならないように少し距離を取って接するのも大事です(スキンシップを取らないと言いたいのではなく、少し距離感を意識して接するようにしましょう。自分に依存させすぎないのは大事)
〇〇しか食べない
偏食家さんならば、できるならペレットメインにしていった方が今後を考えると安心です。他に好きなシードや食べ物がないか、探していきましょう
そうでなくても刺激は多い方がいいので、普段からいろんな食材と触れ合っておくことは大事だと思っています
病院に連れていけない
具合が悪い状態で病院に行くと、検査だなんだと鳥さんにかかる負担がとても大きいです
まずは健康診断で病院に行ってみましょう。健診ならば基本は触診と糞便検査くらいで済みます。鳥さんへの負担も小さいです
病院になるべくいい印象をつけたいので、先生からおやつを手渡してもらったり、病院が終わったら「頑張ったねー」とたくさん褒めて好きなおやつをあげるようにすると、「病院怖かったけどいいこともあった!」と思ってもらえると思います
他に1歳を過ぎているならお散歩に行くのもキャリーやお外にいい印象をつけることができます
ケージに遊ぶものを何も入れてない
まずはその子が好きなものを探しましょう。鳥さんのおもちゃに限らず例えばパーカーのヒモが好きとか、ポスターを齧るのが好きとか、(本当は危ないからダメだけど)電気のコードを齧るのが好きとか。
その子が好きなものを探して、そこから鳥さん用のおもちゃで代用できるもの(パーカーのヒモ→ヒモ系のおもちゃ、ポスター→紙→齧る系のおもちゃ、電気のコード→チューブ→チューブを使ったおもちゃ、といった感じ)を探してみましょう
ケージに入っている時間が短い
ケージにいることが逆にストレスになってしまう場合があります。ケージというのは鳥さんのセーフティゾーン、プライベートゾーンでもありますし、病院に行く際にはキャリーに入って移動しないといけないし、ケージに長時間入って過ごさないといけない時もあります
そういう時にすごくストレスに感じてしまって鳥さんが負担に感じてしまうかもしれません。日頃からケージに入って過ごすことを習慣づけるのも非常に大事なことです
「変化」に慣らす、適度なストレスも大事
鳥さんの生活には基本的に変化があまりありません。家の中で過ごすだけなので刺激が少なくなりがちです
そのままだと変化に対応できなくなってしまうかもしれないので、少しずつ変化に慣らしていきましょう
変化に強い鳥さんはそれだけストレスにも強いです。ストレスに強いということはこれから生きていく上でも非常に大事だと思っています
変化に慣らすって?
これらは私が実践した、していることですが
・新しいおもちゃを買って見せてみる、遊ばせる
・いろんなもの(置物だったり、服だったり)を見せる、触ってもらう
・キャリーに入った状態で家の中を散歩してみる。入ったことない部屋や場所に行ってみるといいでしょう
・(1歳を過ぎたら)キャリーケージで一緒にお散歩に行ってみる
・いろんな人に会わせる、一緒に遊んでもらう
・友達の家に遊びに行ったり、実家に一緒に帰ってみる、知らない場所に行ってみる
・バードトレーニングをしてみる
・バードランに参加する
・いろんな食べ物(※鳥さんにあげていいもの)をあげてみる
・お留守番をさせてみる(短時間~長時間。時には1泊過ごさせてみるとか)
・ペットホテルに預けてみる(これは未だできずじまい)
特に1歳になるまでにいろんな経験を積ませておくのが大事だと思ったので、
・いろんな人に会わせる
・いろんなおもちゃを見せて、遊ばせる
・いろんな食べ物をあげてみる
は特に意識してやってきました
いろんな食べ物に関してはペレットも大体のメーカーのものを試して好きな味を探したり、シードもいろんなのをあげました
ひまわりの種はまず割ることもできず、徐々にうまくなっていったのは感動しました(割っても中身食べないんですけどね 笑)
以前は食べなかったものも、歳をとるにつれて食べるようになっていったりしています
見せておくことで、「あれ、これ食べられるかもしれない。食べてみたら美味しいじゃん、好き」ってなることがあるんだと思いました
野菜も、最初は食べられる種類が少なかったけど、食べなくてもいいからあげるようにしたり、切り方を変えてみじん切りにしたら食べてくれたりと、工夫することとあきらめずにあげ続けることの大事さを知りました
少しずつ「変化」に慣らしていく
鳥友さんのお家のオカメさんは、とても環境の変化に敏感で慎重派の鳥さんだそうで、変化に慣らすために敷き紙の色を4色を日替わりで使ったり、派手な色の服をあえて着たりしているそうです。
もちろん敏感な鳥さんなので最初はびっくりすると思いますが、「慣れれば怖くないぞ」ってきっと思ってくれるんだと思うんですよね。慣れるのにどれくらいの時間がかかるかわからないけど(個体差もありますから)
平気になったら一つ階段を登れますね。その調子で1段1段その子のペースで怖いものをなくしていけば、その子はだんだん変化に強い子になっていくと思います
あんずさんだって最初はなんでも怖いけど、怖がる場合は放鳥時に見せたり、おやつとセットにすることでおいちいがある→これは好きかも という好きな印象づけをしたりしています
ほかに遊ばなかったおもちゃも大事にとっておいて、忘れた頃に見せたら遊んでくれることもあります。最近だと齧るおもちゃは興味なかったのに、徐々に遊ぶようになってきたのでバリエーションを増やしたりしています
「これはできない」「あれは嫌い」と決めつけるのではなくて、「以前はできなかったけど、今ならできるかな?」とか、「これ嫌いだったけど、今なら遊んでくれるかな、食べてくれるかな」、とその子の可能性を常に見出せるように接してあげたいなと思っています
これは何歳になっても一緒です。何歳からでもはじめられます
今までそういうのやってこなかったけど、できるかな?って言われたら。
即答で「できます」って答えます(/・ω・)/
鳥さんは何歳になったって変化に適応できます。実際に変わった鳥さんたくさんいるんですよ
こちらの動画もどうぞ。新しいものへのいい印象のつけ方について解説してくれています
一番よくないのは「決めつけること」「あきらめること」
飼い主さんが決めつけてしまったり、諦めてしまったら。
その子は一生変わるチャンスもきっかけも持てないままです
一度その決めつけてしまったレッテルを剥がして、その子をよく見てください。一緒にいろんなことにチャレンジしてみてください
きっと知らなかったうちの子の魅力や可能性に気付くはずです(/・ω・)/
「社会化」とは、鳥さんの自立心を育てる、鳥さんに自信をつけてもらうこと
いろいろ書いてきましたが、本質はここにあると思っています。自信に溢れた鳥さんは、自信があるので新しいものを受け入れやすいです
変化にも強いです。それはそれだけの経験をしてきたから。
怖がりがずっと治らなかったとしても、でも一緒に努力してきたことは決して無駄にはならないはず。ぜひいろんなことに愛鳥さんと一緒にチャレンジしてみて欲しいと思います
オススメの書籍紹介
私は柴田さんの本が大好きです。自分の考えを改めるきっかけをくれたから。
今回の記事もこちらの本を参考に書いています。鳥さんと暮らす上で知っておいて欲しいことが詰まった本です。特に事件簿の本は多くの人に読んでもらいたい。
是非、読んでみて欲しいです。
本屋さんで見かけたら買おう、というのでは見かけない本も多いのです(紹介する本もそうです)。通販でないとまず買えないと思います。もしくは本屋さんで注文して取り寄せになるかと思います。売れない本は絶版になって2度と新刊で買えなくなります
まとめ
なんだか偉そうにあれこれ書いてきてしまいましたが、自分に何かあった時に愛鳥が困らないようにしてあげたい。私はその一心です
自分だけが好きな子というのはたしかに可愛いです。でも、自分が入院することになっり、長期会えない期間ができた時に、自分にしか慣れていなくて辛い思いをするようなことがあったら私はとても辛いです
何かあった時に愛鳥がストレスを感じるようなことがないように、今から一緒にいろんな事態を想定して慣らしておくことが非常に大事だと思っています
とはいえ私もできてないことがたくさんありますので、これからあんずさんと一緒に頑張っていく所存です(`・ω・´)シャキーン
この間、たまたま薄切りにしたパプリカをあげたら食べてくれて、パプリカは食べないと思ってたけど、食べてくれたことにびっくりして。
そうか、薄切りなら食べてくれるんだなって、なんだか光明が見えた気になりました(大げさ 笑)
そういう小さな発見を愛鳥を一緒にしてくのはすごく嬉しくて楽しくて。そういう小さな発見、成長をこれからも一緒にしていきたいです