こんにちは、ぽんずです
今回は、鳥さんを飼うことのデメリットというか、飼ってみたら実際はこんなだよ、ってお話です
お迎えしてから「こんなはずでは…」とならないように、お迎え前にしっかり知ってからお迎えして欲しいと思います
①餌が飛び散ります・部屋が散らかります
話に聞いてると、意外とこれを気にする人が多いようです。餌入れにつける餌飛び散りガードとか、段ボールで覆う、なんて話も聞きますが。
鳥さんは自然下ではそういう風に食料を飛び散らせる、フンをすることで森が豊かになるお手伝いをしているそうです
ですので鳥さんからしたら自然なこと。それを無理にコントロールしようとするのは個人的にはどうかな?と思います
汚れたらマメに掃除すればいいんですよ。
犬や猫だって毛が抜けますしごはんが飛び散る、なんてこともあるでしょう。動物を飼ったら汚れますので綺麗好きならば飼わないもしくは工夫が必要だと思います
あと飛び散るのが嫌だから餌はむき餌なんて話も聞きますが、栄養分があまりないエサなのでそれしか食べられなかったら病気になります。
必ず殻付きを与えてください。もしくはペレットですね。
生きものを飼う以上、汚れるのは当然と思って欲しいです
②どこにでもフンをします
どこにでもフンをします。特に朝のフンはとても大きいです。
というのも、鳥さんは基本的に夜の間は寝ていますのでフンをしません。その分朝に貯めたフンを一気にするわけですね
うちのあんずさん(ボタンインコ)で大体2cmくらいでしょうか、の朝フンをします
(フンの画像は検索すればすぐ出てくると思いますので、確認されるといいですよ)
それはもう、すごいですよ…鳥さんのサイズが大きくなるほど、単純にフンのサイズも大きくなります
小型の鳥さんならばちょっとコロっとした感じのフンをしますが、大きい鳥さんになると少し水っぽくなります。
ですので特大のびちゃっとしたフンが床に落ちたりするわけですね。
しかもケージ内でするとは限りません。そこは鳥さんの気分です
放鳥時にしたフンは、見えないところにしていてうっかり踏んでしまった、なんてこともあります…そういうものと受け入れる心が大事ですね
③声が大きいです
声が小さいと言われるセキセイインコですら苦情が来ることもあります
小型の鳥さんでもラブバードは声が大きいですし、中型のインコさんの中でもウロコインコは小さい、なんて言われますがそれでも大きいです
鳥さんのサイズが大きくなればなるほど声量はあがっていきます
特に、大型の鳥さんの場合は「雄たけび」とよばれる朝夕に大きな声で鳴くことがあります。それはもう、本当に大きな声です。
ペットショップなどで聞く機会がもしかしたらあるかもしれません
私自身あんずさんをお迎えして、その声の大きさにノイローゼになりましたので小さい鳥さんだからと侮ってはいけません。一日中鳴いてることもありました
防音設備を整えれば外に向けては大丈夫だったとしても、内側はどうにもなりません。飼い主さん側がその音量に慣れる必要もあるでしょう
あと、大型の鳥さんを集合住宅で飼う場合、防音設備を整えるためにリフォームする、または最悪引っ越すなどが必要だと思います
とにかく声が大きいので、近所の方の理解も必要になります。
実際に撮れたあんずさんの鳴き声の動画を参考までにどうぞ(/・ω・)/
あんずさんは人がいないとよくさえずってるんですが、そんな感じでリサイタルしている様子です…
反響してかなり響いてます…
⑤手に乗る、おしゃべりするとは限りません
鳥を飼っていない方からよく「おしゃべりするの?」と聞かれますが。
これは鳥種やオスメスによってもしゃべったりしゃべらなかったりです。個体差もあります
私の飼っているラブバード(ボタンインコ)はほとんどしゃべりませんね。しゃべる子がいても1、2ワードくらいでしょうか。
男の子でおしゃべりを覚える鳥種でもしゃべらない子もいます
その子がしゃべらなかったとしても、それを個性と受け入れて大事にして欲しいと思います
次に、手に乗る?と聞かれることも多いですが、これも鳥さんの個性によりますし、あとは飼い主さんとの関係性もありますね
鳥さんが手に乗るって当たり前のように聞こえますけど、実際はとてもすごいことなんです。飼い主さんと鳥さんの信頼の証のひとつだと思います
同様に、中型大型の鳥さんで、ハーネスをつけてお散歩に行っている子も見かけますが、あれも全部の子ができるとは限らないことは知っておいてください
その子の性格や個体差もあります
憧れだけでお迎えせずに、その子のありのままを受け入れる覚悟が必要だと思います
④噛みます
噛みます。
鳥さんも噛みたくて噛んでるわけではありません。怖いとか、嫌、とかそういう気持ちを表すために噛んでることもありますし、興奮して噛んでくる、なんてこともあります
人側が鳥さんのボディランゲージをきちんと読み取って、正しく対応すれば噛まれることは減りますが、びっくりして噛む、ヤキモチを焼いて噛むなど、人側がどうすることもできず噛まれることもあります
噛むことはゼロにはできないと思った方がいいです。クチバシは鳥さんにとってのコミュニケーションツールです。
何かを伝えるためにクチバシを使うことは日常の中で常にありますから
無論かなり痛いです。これもサイズがあがれば当然痛みも上がっていきます。
小型の鳥さんに噛まれるのと大型の鳥さんに噛まれるのとでは痛さのベクトルが違うと聞きます。小型の鳥さんはクチバシが刺さってけっこう痛いです
大型の鳥さんはペンチで挟まれてるよう、とたしか言ってたと思います。そのペンチのようなクチバシが、関節に入って指が動かなくなった、、、、なんて話も聞きます…
体質的に血をあまり出してはいけない、仕事的に血が出るのはよくない人は、飼わない方がよいと思います…
鳥さんが噛むことを許容できることが、飼うための条件といえるかもしれません
⑥知能がとても高いため、満足させるのが大変です
鳥さんはとても賢く、感情豊かです。
そこが鳥さんの最大の魅力でもあり、最大に大変な部分といえるかもしれません
鳥さんは上下関係がありません。自分以外の生きものはすべて対等だと思っています。しつけるなんて不可能ですし、とにかく自由です
おもちゃを破壊したりする破壊活動が好きですし、部屋の中のいろんなところに飛んで行って遊ぶでしょう。
本来群れで生きる生きものですから、飼い主さんが同じ家の中でも見えないところに行った途端に不安で鳴いて呼びますし、外出すれば寂しさからご飯を食べないなんてことも。
とても賢いのでその分退屈もしやすく、おもちゃなどで発散させてあげないとストレスで自傷行為(毛引き、自咬)に走ることも。
それくらい感情豊かで繊細な生きものだということを、どうか知ってください
永遠の3歳児と呼ばれることもありますが、実際3歳の子どもくらいの知能と感情があります。海外では「翼のある友達」と言われるようですが、実際見た目が違うだけで人間のように感じる瞬間もあります。
私は「小さな隣人」と呼んでいます
おもちゃ等遊ぶものが必要です
賢いということは、その分退屈しやすいということです。
人間が仕事に行ったり遊びに行ったりするように、鳥さんにも日々のお仕事(おもちゃで遊ぶなど)が必要です
なるべく広いケージにおもちゃを多めに入れて、とにかく退屈しないようにする必要があります。退屈になったら、鳥さんは不満を貯めて大声で鳴いたり、毛づくろいのしすぎで羽を抜いてしまうようになることもあります
鳥さんを満足させることは、とても大変なことなのです
コミュニケーション
賢いので、楽しいと思えばそれが人間の困ることでも平気でやります。
しかし怒ったところで鳥さんに「怒ってる」は通じません。
むしろ「飼い主さんがかまってくれた!嬉しい!」ってもっとするようになるかもしれません
それに対して適切な対応ができないと、「困った鳥さん」になってしまいます。
困った鳥さんは噛みつく、大声で鳴くかもしれません
実際それでケージから出せなくなった、鳴き声が大きくて手放さなくてはいけなくなった、なんてことも聞きます
鳥さんに対して適切なアプローチをすれば、鳥さんは飼い主さんととてもいい関係を築くことができますが、反対に不適切にアプローチをすればとても困った鳥さんになってしまいます。どちらの鳥さんにするかは飼い主さん次第です
鳥さんはとても賢いのですぐにこちらが変われば順応してくれます。あんなに噛みついてきていた子が噛まなくなった、手に乗るのを嫌がっていたのに乗ってくれるようになった…
全ては飼い主さん次第なのです。
コミュニケーションついての詳しい話はこちらの記事をどうぞ
⑦発情します
犬猫のように避妊去勢はできないので、鳥さんの発情をとめることは非常に難しいです
1年のうち春と秋の過ごしやすい季節に発情すると言われていますが、家庭下の環境だと年中発情する子もいます
ごはんも自分で探さなくてもあるし、安定した気温、巣になりそうなもの(ケージとか)もある…となると、子孫を残そうと思うのも当然と言えるかもしれません
発情すると、オスはおしりを止まり木やふわふわしたもの、人の指や腕、頭などに押し付けてマスターベーションします(我が家はスリスリと呼んでいます)
他に、発情したオスメス共に気性が荒くなり攻撃的になったり、縄張り意識が強くなったりします
(メスもおしりをこすりつけるスリスリをする子はいます)
メスは発情すると卵を産みます。
相手がいるいないは関係なく、発情したら無精卵、またはペアならば交尾をして有精卵を産みます
ペアの場合は、一度に卵を5,6個産んでヒナがかえると一気に5羽くらい増えます。自分でその子たちを飼えるのか考えないといけませんし、里親を募集するにしても動物取扱業の資格を持っていない場合は年に2羽(匹)までと決まっているそうです。
もちろん無資格での有償での募集、譲渡は法律に違反します
ヒナがかえったとして飼えないならば、あらかじめオスとメスを同じケージで飼育しないこと。
それと発情させない環境づくりを工夫する必要があります
飼う際によく考えてお迎えしてください
これはすべての鳥さんに言えますが、発情させ続けたらどうなるか?
特にメスの場合は卵を産ませていると生殖器関係の病気を発症するリスクがとても高くなります
正直メスのほうが深刻で、抑制しないと卵が体内に詰まって亡くなってしまうこともあります
この発情をさせないというのがとても大変で、言い換えればやりがいがあるとも言えますが…避妊去勢ができないので、ほとんど一生この問題と付き合うことになります
⑧医療費、電気代、ランニングコストがかかります
まず、鳥さんは寒いのが苦手な子が多いので、冬は保温が必要です。保温器具も販売されていますが放鳥時はエアコン等で部屋を暖めないといけませんし、なんだかんだでエアコンと保温器具の併用になる場合もあります。
夏は夏で今は猛暑なのでクーラーを入れないといけません。暑すぎるのもまた鳥さんが熱中症になる危険性があります
夏も冬もエアコン入れっぱなし、という日々が続きます
ほかにおもちゃ代、フード代もかかります。止まり木をかじられて新しいのを新調、なんてこともあるでしょう
そのほか、鳥さんはお迎え前に病気を持っている場合がありますのでお迎え健診はかかせません。この病気というのは、見た目にはわからず遺伝子検査で判明するものもあります。
他にもちょっとでも様子がおかしいな?と思ったら病院に連れていきます。
治療となれば毎回数千円、手術となったら10,20万はいくでしょう。今はペット保険もありますが、入っていなければ自腹です
定期的な健康診断や爪切りも必要です。ですが鳥さんをきちんと診られる病院があまりないので行くのに1,2時間はかかる、、、、なんてこともあります
どの動物にもいえることですが、とにかくお金がかかります
⑨とても長生きです
一番ポピュラーなセキセイインコで、15年生きた、という話も聞きます。他にオカメインコは20年以上生きる個体もいます。
小型と言われる鳥さんで、大体10~15年、20年くらい生きる子もいます
中型、大型の鳥さんとなるともっと長生きです。
中型の鳥さんで15~30年、大型の鳥さんで50年以上生きると言われています。20代でお迎えしたけど、自分の方が歳をとって高齢のため手放すことに…、という話もあるそうです
それくらい長く生きますので、途中で「飽きた」なんて言えませんし、お迎えした以上は責任をもって飼わないといけません。
自分が飼えなくなった時のことを考えて、次の飼い主さんを元気なうちから探しておくのも大事です
⑩旅行に行くのは難しいです
まず、鳥さんが家でお留守番できて1泊2日、せいぜいか2泊3日と言われています。というのも餌や水の心配があるからですね
病院やホテルに預ければ行けるでしょう?と思われるかもしれません。鳥さんはいきなり飼い主さんがいなくなって別の場所に預けられて、どう思うでしょうか?
鳥さんはとても賢く感情豊かです。ホテルに泊まるのが平気な子もいれば、飼い主に置いて行かれたの?みんなはどこ?と思う子もいるでしょう
その心細さから体調を崩したり、ストレスから毛引きをしてしまう子もいます
犬や猫でもホテルに預けられて体調を崩す子が多いと聞きました。どうしても預けないといけないならば、なるべくならホテルではなく、知り合いやバードシッターさんに預けるなどの工夫をして欲しいと思います
私も旅行が好きでしたがお迎えしてからはすっかり行かなくなりました。夫婦での旅行はまず無理ですね。どちらかだけが行くということが増えました
※旅行は鳥さんと一緒に行くこともできます。その場合はあらかじめ鳥が大丈夫なホテルなのかの確認、キャリーに慣らしておく、ロスト(迷子)にしない対策、鳥さんの健康状態は問題ないかなどの用意をした上での旅行になります
その他
アロマや香水、香りつきの柔軟剤は鳥さんの身体に悪いです
アロマなどの香りのあるものは、最近は犬や猫等、ほかの動物の身体にも影響があると言われていますね。
蚊取り線香も使用できません。鳥さんのいない部屋ならば、使えないこともないと思いますが細心の注意が必要です
他にテフロンのフライパンを空焚きする、または新品のオーブンを空焚きせずに使用すると鳥に有害なガスを発生させますので、テフロンのフライパンは使わない、新品のオーブンは必ず鳥さんを家の外に退避させてから空焚きしてから使ってください
(それによる死亡例があります)
観葉植物は置けない(と思った方がいい)
観葉植物は鳥さんに大丈夫なもの、ダメなものがありますので、よく確認して買ってください。
あと鳥さんが土を食べてしまうなどもありますので、同じ部屋に置くならば十分注意が必要です
放鳥時目を離さない、ロストの可能性
放鳥時は事故のおそれがありますので、必ず目を離さないで見ている必要があります。
特に怖いのが誤飲、誤食、あとカーテンの下部分にカーテンウェイトと言って鉛が入ってることがあり、それを誤食すれば金属中毒になって命の危険があります
カーテンの下部分を齧らせないように注意してください
窓が開いていたら外に出てしまい、迷子、よければ発見されて保護されて帰ってくる場合もありますが、多くはおそらく亡くなっていると思います(とても悲しいことですが)
生き延びたとしても、日本にいない種類の鳥さんですので外来種となってしまい、日本の生態系によくない影響を及ぼします
飼った以上は逃がさないようにして終生飼育をお願いします
ピアスやネックレスなどのおしゃれも注意
ピアスやネックレスは鳥さんのクチバシで噛み切られることがあります。ピアスは引っ張られますのでかなり痛いですね…(想像したくない…)
ネックレスを噛みちぎってチェーンを誤飲…なんてことになったら大変ですので、おしゃれには十分注意が必要です。放鳥時はつけない方がいいですね
後天的にアレルギーを発症する可能性もある
鳥さんの羽毛や、脂粉と呼ばれる白い粉によって、アレルギーを引き起こすことがあります(鳥関連過敏性肺炎)
アレルギーになってしまい、飼えなくなった…なんて話も聞きます。脂粉の多いオウム系を飼う場合には事前にアレルギー検査をした方が安心かもしれません
そのほか詳しくはこちらをどうぞ
鳥さんを飼うメリットって?
ここまでデメリットについて解説してきましたが、逆にメリットはなんでしょう?
それは、「このデメリット全部を理解して受けいれた上で、有り余るくらい本当に可愛い」ということですね。
上にも書きましたが鳥さんはとても賢く、感受性が豊かな生きものです。飼い主である私たちに対して全力で愛を表現してくれます
鳥さんと私たちは対等な存在なので、対等に鳥さんは向かってきます。それが他の動物にはない鳥さんの最大の魅力なのかな、と私は思っています
「翼のある友達」、その言葉がぴったりです。
主従関係でも、飼い主とぺットでもなく、「友達」としてつながっているような、そんな感じですね
(ここは人によって「子ども」だったり「相棒」だったりいろいろだと思いますが)
飼うのは本当に大変ですが、その大変さすら楽しい、いとおしいと思えるのが、鳥さんの最大の魅力ではないでしょうか
まとめ
いろいろ書いてきましたが、鳥さんは賢く感情豊かゆえに、生活の中で満足を与えることが非常に難しい生きものです
一緒に暮らしている私たちでさえ、悩むことも苦労することも、とても多いです
それでも、好きだからこそ一緒に乗り越えて生活しています
ぜひお迎え前に、鳥さんと暮らすことのデメリット、よく考えてお迎え頂ければと思います。お迎えしてから「こんなはずじゃなかった…」は命に対して通じません
お迎えした以上は、その鳥さんと一生を共にするのだということを、是非よく考えて欲しいと思います
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